独眼流正宗

独眼レフを操る 下手っぴ写真愛好家の場末の毒舌ブログです。「頭の中に漠然とある感覚や印象を、気分や感情に左右される事なく、言葉や文字に置き換える時に、それらは初めて明確な意思や思考になる。」そのための自己反芻のようなモノでもあるので、興味のない方はスルーして下さい。

SIGMA60-600mmでスナップを撮る。

コロナ禍が終わって初のお花見シーズン。各地、人でごった返しているので、ここは人払いを考えず敢えて人を撮ってみることにしました。この手の写真はめちゃくちゃカメラが重くなりますが、標準域から超望遠まで一本のレンズで撮れるSIGMAの60-600mmが便利です。

f:id:muramasachang:20240408152904j:image街中のスナップも圧縮効果でこの通り。筆者が撮るのは雑踏であって、昨今のストリートフォトのようにアカの他人様を堂々と被写体にするつもりはありませんが、それでも600mmは人に不快感を与えない距離で撮れるのでとても重宝します。


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f:id:muramasachang:20240408152848j:image60mmで風景を、そして600mmでは橋の上の人間模様が撮れるレンズです。

 

600mmの使い方は、柵などで覆われているような近寄れない場所に咲いている植物の撮影にも威力を発揮します。

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f:id:muramasachang:20240408152851j:image適度な圧縮効果もあるので、標準レンズで撮ると図鑑写真的になりがちな場所に咲いている花でも、少し雰囲気が作品風になります。

 

人払いできない場所では、敢えて人を活かして撮る。標準レンズだと雑然とした写真になりがちな場所でも、望遠で少し離れて撮ってみると雰囲気が変わって面白い写真が撮れたりする事があります。

予測可能な定番スポットに行って写真を撮るより、望遠が活きる場所を探しながら散策する方が個人的には有意義だったりします。

絶景だけが絶景ではない。だから写真は面白い。

 

新潟県の寂れてしまった町を往く。

3月末日、法事で新潟県三条市に滞在しました。祖父母の家があった、筆者にとってはいわゆる「田舎」で、夏休みなどには長期滞在した思い入れのある町です。

かつては狭いながらも活気のある商業の町でした。雁木のある通りにはデパートや個人商店が並び、3本立ての映画館や丸井今井の創業者、今井藤七氏の邸宅などがありました。(丸井今井邸は現在は市が公民館的に管理する超格安の有料スペースのようです)

人の往来もとても多く、都内在住とはいえ住宅街に住んでいた子供の頃の筆者の目には、とても栄えた繁華街に写りました。

 

商売で外からくる人も多く、人口に対する飲み屋さんの数の比率が全国1位だった町で、夜も活気に満ちていました。

バブルが弾けた頃からでしょうか?後継者問題や町全体の平均年齢が上がったせいか、少しずつ町が寂れていくのを肌で感じました。

かつて町中に3館もあり、3本立て500円(小人料金)で楽しめた映画館は軒並み閉鎖され、娯楽の少ない町になりました。

f:id:muramasachang:20240403214935j:image寺町でもあるので、御斎でも、接待でも利用できる料亭も多いのが特徴の町でした。

また、金物系の家内制手工業に近い企業も多く出前文化が栄えていました。三条市発祥と言われている背脂、太麺、玉ねぎの乗ったラーメンは「出前で冷めにくく伸びにくいラーメン」であり、身体を動かす労働者の胃袋を満たすガッツリ系を追求した結果なのでしょう。スタミナ系の系譜でカレーラーメンもかなり以前からあるメニューのひとつ。また、出前は食堂だけでなく町の萬屋的な商店も、電話一本でお届けしてくれる店が多数ありました。

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地方競馬である新潟競馬の三条競馬場跡は乗馬クラブやキャンプ場のある施設に。

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f:id:muramasachang:20240403222628j:image当時は近付けなかったので厩舎が当時のままか?は、わかりませんが、同じ位置に厩舎が残っていました。

三条競馬場のメインスタンドは場外馬券売り場として割と最近まで利用されてたと思いましたが、今回の来訪では老朽化で解体されていました。地方競馬にしてはかなり立派なメインスタンドがあり、駅の有人切符売り場のようなガラス窓の下にお金や馬券をやりとりする半円の小窓がある窓口がズラッと並んでいたのを覚えています。

 

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f:id:muramasachang:20240403223016j:image長年、町の医院として開業していたクリニックも案内看板が外されてました。大通りの角からT字路側に80メートル近い長さで建てられた立派な和洋折衷の建物ですので、取り壊しとかにならない事を切に願って止みません。

しかし、旧市街は寂れてしまいシャッター街となりましたが、北三条駅の北側の開発が進み、そちらの方は活気のある街になっています。

子供の頃に遊びに来た、思い入れのある町なので、このまま趣のある街並みを残しつつ、ものづくりの町として活気が戻ってくれればと思う次第です。

 

 

このページの全掲載写真は、NikonZ8+FTZⅡ+AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VRで撮影したものです。

 

 

 

解決してなかったんだよバッグ沼。

以前に「カメラバッグ沼が解決した」という記事を書きました。

カメラバッグ沼が解決した話。 - 独眼流正宗

確かに解決していたのですが、ミラーレス購入で、またカメラバッグ沼という底なし沼が再出現しました。

手頃なTARIONを人にあげてしまったので、通勤にカメラを持参できるカメラバッグが無くなってしまっていました。仕事の行き帰りに作例などを撮りたかったので、Amazonで在庫が6000円弱で投げ売られていたHAKUBAのこちらのバッグを衝動買いしました。

f:id:muramasachang:20240324064956j:image軽くて、上部気室には仕事関係のものがたっぷり入り、とても使いやすいバッグでした。無理をすれば60-600mmもなんとか入るので通勤用は悩まなくてよくなりました!(マジでお薦めです、このリュック!)

こうなると、街にお出掛け撮影する時用の、もう少し大容量でオシャレなのも欲しくなります。

なにせ、筆者はカメラ用に限らずバッグが大好きなのです。笑

 

マンフロットが兎に角、背負った時の厚みが凄いので、なるべく薄いバックパックが欲しいと思い探してみました。

先ずはお馴染みのthinkTANKphotoのシェイプシフター。使わない時は8センチの厚みでジッパーを閉められるという仕様ですが、拡げても17ℓという容量の少なさで断念。デザインや機能はとても好きなのですが、あまりに容量が少な過ぎでした。

 

次に見つけたのが、こちらのTHULE(スーリー)。スウェーデン製のバッグメーカーで、冬は雪深いお国柄のお陰でしょうか?しっかりとした防水ナイロン製です。

内部がジッパーなどで工夫されていて、インナーバッグが完全に独立したり、気室を拡げたり出来る仕様。小物ポケットの豊富さと、ロールトップでプチ旅行に対応できる収納力。そして、60-600mmも横に入れられるサイズの汎用性の高さ。そして街中においても、イタリアブランドの革ジャンなどにも合わせられるデザイン性の高さも決めてとなり購入する事になりました。

ちなみにスウェーデンは、高緯度で雪深いイメージですが、暖流が流れている関係で、国土の北方は夏は白夜、冬は陽が上らない地域があるにも関わらず、日本とほぼ同じような暦で、ちゃんと四季があるのだそうですよ!

 

Amazonの製品紹介動画などを見て、機能はお解り頂けると思うので、筆者の使い方のみ図解します。

f:id:muramasachang:20240326030628j:image筆者はサイドアクセスはあまり必要としていません。現地に着いたらリュックを下ろしてカメラを出したら、仕舞うことがないのでサイドアクセスの必要がないのです。

寧ろ、一脚その他、サイドポケットに長物を入れておく方が使い勝手的には重宝するので、付属のインナーバックではなく、インナーケースに入れ替えです。

f:id:muramasachang:20240326030707j:imageオレンジ色のインナーケースを抜くとFTZⅡを着けたままのSIGMA 60-600mmが横向きに入るスペースになります。上部気質はジッパーを開くと1気室として使えるので、今後600mm超の望遠レンズを買ってもインナーケースを縦に入れれば収納可能。なによりロールトップなので1〜2泊の旅行に充分対応出来るのが魅力です!

おそらく、このリュックが壊れるまでは、これがメインになると思います。

 

おまけ…

このTARIONのカメラバッグ、レフ機時代に手狭になって人にあげてしまいましたが、新しい持ち主はFUJIFILMユーザーで「物凄く使い勝手が良い」と絶賛されてます。筆者もこの値段で、この利便性と頑丈さは素晴らしいと思っているので、APS-Cなど少し小降りなカメラがメインの方にはめちゃくちゃお薦めです。

 

 

 

 

Z8のローリングシャッターの歪みを検証する。

Z8はZ9同様、メカシャッターレスのカメラです。

ミラーレスとは言え、普通はシャッター幕があるものです。高速で動く被写体を撮ってもシャッター幕さえあれば、画像の歪みはかなり抑えられるのですが、電子シャッターは「ローリングシャッター歪み」という宿命があります。

現行のCMOSセンサーでは、フレームの上端と下端でタイムラグが生じるので斜めにひしゃげて写ってしまう…これがローリングシャッター歪みです。

 

これまで撮っていて、不満は全くありませんが、実際どの程度歪んでいるのか?はとても気になっていました。たまたま扇風機があったので、これ幸いと言った感じで検証してみたいと思います。

 

先ずは静止状態で撮影します。使用レンズはFTZⅡを介して、AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VRを使っています。

f:id:muramasachang:20240321044259j:imageISO 125 62mm 0ev f4  1/15s

同じ位置から羽を、強、中、弱の強にしてISO感度を爆上げして撮影してみます。
f:id:muramasachang:20240321044304j:imageISO 20000 62mm 0ev f4 1/4000s

f:id:muramasachang:20240321045217j:imageISO 20000 62mm 0ev f4 1/4000s

連写してみましたが、ローリングシャッターによる歪みはゼロとは言いませんが、殆ど感じないほど優秀です。

流石にISO感度20000はノイジーですが、羽に施されてるディンプルまでしっかりと写し込んでいて、Z9が2021年10月に発表された事を考えると驚くべき高性能さです。

これはレンズ交換式アドバンスカメラとして売られていたNikon1シリーズで培っていた技術の応用なのでしょう。Nikon自体、2014年発売のV3の時点で電子シャッター使用で60コマ/秒を実現していたので、ミラーレスが全く遅れをとっていた訳ではないのです。ただ1インチセンサーのNikon1ではなく、4571万画素機でこの超高速読み込み、書き出し速度を実現してるところがZ9、Z8の凄いところでもあります。

 

小型の扇風機を用いての検証画像は散見しますが、羽にディンプルがある扇風機で試した事で、筆者の中でZ8の電子シャッターに対する信頼度が確実に上がりました。

グローバルシャッターがかなりノイジーで、マイクロフォーサーズのユーザーからも、画質的にマイクロフォーサーズのようだと評する人もいるような、やや時期尚早な感もあるので、Z8のローリングシャッターが実用に不安がないことを自分の検証で確かめられた事は、筆者にとってこの上ない朗報でした。

 

 

これからミラーレスに移行を考えている方々へ。

Z8はミラーレスにしては重量級の部類に入るカメラです。高性能なZマウントレンズは大口径化で重く巨大なモノが多く、街でのスナップにはあまり向かないというのが大方の評価で、Nikonもそれを意識してかパンケーキレンズや小型軽量の単焦点を幾つか販売しています。

Nikon(ニコン) NIKKOR Z 26mm f/2.8 実写レビュー | フォトヨドバシ

例によってヨドバシカメラさんのサイトですが、特にパンケーキの26mm f/2.8の描写性能は標準的な単焦点レンズを凌駕していると言ってよいほどのクオリティです。しかし、3〜40万円以上クラスの単焦点がズラッと並ぶZマウントレンズにあって、なかなかお手頃価格とはいえ、それなりの投資額になってしまいます。

 

そこでMF好きな筆者は、オールドレンズでのスナップを楽しんでみることにします。マウントアダプターだけでパンケーキより大きくなってしまうのはご愛敬。お気に入りのNIKKOR-S Auto50mmF1.4だとかなりコンパクトになるので普通のショルダーバッグでも持ち運び可能です。流石にMFの50mmだけでは「出先で見つけた撮りたくなるもの」…に対応できないので、大抵は万能レンズであるAF-S NIKKOR 24-120mm f/4Gも忍ばせていますが…。

f:id:muramasachang:20240317230342j:imageNikonZ8+FTZⅡ+NIKKOR-S Auto50mmF1.4


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本当にこのレンズは魅力が色褪せません。NikonDfの修理保証も2027年まで延長されたようですし、それだけオールドレンズを現行戦力と考えて使い続けている人が多いのだと思います。

隅々まで死角のないミラーレス専用の最新レンズと比較したら旧時代的な写りではありますが、ミラーレスならではの強力な本体手振れ補正と、ピント追い込みに有利なファインダーでの拡大投影、そして追加になったシャッター半押しでの拡大投影解除機能により、本当にマニュアルフォーカスレンズの実用寿命が伸びたと思います。正直、手振れ補正が無いDf ではシチュエーションによっては三脚が無いと撮れない事もあったので、Z8は強力なアドバンテージと言っても差し支えないと思います。

 

ちょっと画角を変えたいな…という時は小三元に付け替えれば大抵のモノは撮れてしまいます。

f:id:muramasachang:20240318021440j:imageNikonZ8+FTZⅡ+AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR


f:id:muramasachang:20240318021449j:imageNikonZ8+FTZⅡ+AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR

どちらも売れまくったレンズで、中古相場が3万円台になっているFマウントの小三元と、5千円しないような50mm f/1.4のオールドレンズ…。つまりレンズ資産のない、初めてNikonを買う人でも、FTZと合わせて6万円もあればスナップ遊びには事欠かないという事です。

カメラのランクを落として、高いレンズを纏めて買うのも勿論ひとつの方法ですが、Fマウントという中古レンズが大量にあるNikonなら、カメラに目一杯投資して、レンズのお金が貯まるまでレフ機用のレンズを使うのもありです!

 

筆者は、レフ機→ミラーレスに関しては、カメラにしっかりと慣れてから本当に必要なレンズを吟味して買えば良いという考え方です。

メーカー側が、ファームアップで熟成を重ねてくれる考え方だからこそ、無理してでもZ8、Z9を買う価値はある…と思っています。

なので、個人的に購入を考えているのは14-30mm f/4や、85mm f/1.2、そしてPlenaあたりのFマウントでは実現できなかったレンズ達。確かにZマウントの24-120mmの解像力は驚愕レベルなのですが、このズーム域は暫く流用でも良いかな?という考え方です。

Nikon(ニコン) NIKKOR Z 24-120mm f/4 S 実写レビュー

こちらはフジヤカメラさんのZ24-120mmのレビューです。道路に落ちてるワッシャーまで写す、脅威の解像、描写力の記事を読むと大いに心揺らぐものはありますけどね。

 

同じような焦点距離で買い替えるなら、Plenaとかを一本買って毎朝、朝露したたる草花を目一杯玉ボケさせて撮る方が変化に富んでいて楽しいかな?と。

 

基本的には筆者も、レンズがあって、始めてカメラが活きる…という考え方ですが、Fマウントレンズは使い方次第で現役戦力に足るレンズが中古市場に大量にあるのです。

カメラを買い替えて、撮影のために20万円弱のレンズを買い揃えなくても、一番欲しい超高級レンズ一点突破で、他はFマウント流用だって全然間違いではない!そんな感じで選択肢を多いに拡げてくれるのがZマウントを選ぶ強みのひとつだと思っています。

 

 

 

 

 

ホエールウォッチの為に買うレンズで悩む話。

前回は欠航になりましたが、イルカ、ホエールウォッチクルーズは絶対に今年中に実現させたいと考えている筆者。

前回はダメ元で応募したので、レンズはそのまま小三元でと思ってましたが、入念に下準備をしてとなると、ひとつ困った事が。乗船にあたり運輸省に提出された手荷物の規則がある事です。つまり持ち込めるレンズに決まりがあり

単焦点は200mmまで

ズームは300mmまでとの事。

なんというか…カメラに詳しくない人が適当に設定したか、めちゃくちゃ詳しい人がハードルを上げるために設定したか、と言いたくなるほど素晴らしく微妙なラインが設定されています。笑

狭い船内で夢中でカメラを振り回して他のお客様に当てて怪我をさせたりするような事がないようにという配慮からなのでしょう。それにしてもフルサイズユーザーには難し過ぎる設定です。

クロップしてAPS-Cの便利ズームを使うか、若しくは70-300mmという少しランクの落ちるズームレンズを使うか…。画質を上げたければAF-S NIKKOR 120-300mm f/2.8E FL ED SR VRや、AF-S NIKKOR 200mm f/2G ED VR IIといった100万超えのレンズを使え!…という状況。笑

マイクロフォーサーズがこの規制の中では最強に思えてきました。笑

 

イルカやクジラがどのくらいの位置関係で撮れるのか、ワーキングディスタンスが全く不明なので300mmは欲しいですし、凄く近寄れた時に画角の自由度も欲しいので選択肢はズームになると思います。

300mm端のズームというと、Fマウントのステッピングモーターを採用したAF-P NIKKOR 70-300mm f/4.5-5.6E ED VRあたりが先ず頭に浮かびます。ミラーレスが台頭してきた時期に出してきたレンズでしたが、それまでの70-300mmとは明らかに違う画質を有したレンズでした。

Nikon(ニコン) AF-P NIKKOR 70-300mm f/4.5-5.6E ED VR 実写レビュー | フォトヨドバシ

もう一つの選択肢はTAMRONがZマウント用に出している70-300mm…基本的にはこの2択になると考えています。

TAMRON(タムロン) 70-300mm F/4.5-6.3 Di III RXD Model A047 実写レビュー | フォトヨドバシ

今回もヨドバシカメラさんのサイトを引用させて頂いております(感謝)

 

画質の好み的にはNikon純正Fマウントです。ただし今後の運用を考えるとアダプターを必要としないZマウントのレンズを買う方が…とも。

値段も現時点では、中古のNikonよりTAMRONの新品が安いのです。何より70-300mmというレンズの具体的な活用法が筆者にまだ見えてないので、より難しい選択になっています。どちらも軽量なので、旅のお供にバッグに忍ばせる程度の発想しかない状況。

基本的には「コレをこう撮りたいから、このレンズが欲しい」が、レンズの購入動機であって「規制がこうだから、このレンズを買う」は、購入に対する判断基準が曖昧過ぎて難しいのです。取り敢えず、乗船機会まで悩む事にします。

 

 

おまけ

来たる3月14日、神戸の王子動物園から繁殖で多摩動物公園に来ていたユキヒョウのフブキが円山動物園にお引越しです。

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f:id:muramasachang:20240310194748j:image公益社団法人日本動物園水族館協会ユキヒョウ管理計画とはいえ、なかなか会えなくなってしまうのは寂しい限りです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オールドニッコールの確かな設計がミラーレスでも活かされる!

久々に猛毒ブログです。出版物のタイトルは控えますが、Z9発売ほどなくして筆者が購入したムックには、オールドレンズ作例として滲みまくりで色褪せしまくりのクズみたいな写真が載っていました。「嗚呼、我がお気に入りのオールドレンズ達も、遂に高画素化の煽りを受けて戦力外なのか…」と、寂しい気持ちで本を眺めていました。そして、その事がミラーレスへの変換を大いに躊躇していた部分でもあります。

 

f:id:muramasachang:20240303152557j:imageNikonZ8+FTZⅡ+NIKKOR-S Auto50mmF1.4 ISO64 1/60s

薄暗い宿泊施設の廊下。なんの気なしにNIKKOR-S Auto50mmF1.4で撮影してみたのですが、ムックに載っていた写真とは別物の写りに驚きました。左の一番手前の壁に樽型の歪曲収差が見られますが、他は概ね良好、発色も非常にナチュラルです。暗部も潰れずしっかりと粘っています。

あれ?筆者がムックで見たこの写真はなんだったのだろう?と首を傾げました。色もおかしければ、ピント面もぐずぐず…空の色なんてブルーグレーで、酷い青空の色だったんです。

 

f:id:muramasachang:20240304090230j:imageレンズの違いはありますが、2970円もするムックなのでAmazonの口コミと同じレベルではっきり書きます寄稿依頼されるプロとしてあるまじきレベルで撮影技術が無いか、Zレンズを買わせるためにオールドが使い物にならないかのような忖度した記事をでっち上げたかの何方かだと思ってます。

オールドレンズだと不得手なシチュエーションの作例だけでなく、特性が活きる作例をきちんと載せなくてはアンフェアです。事実、他の写真家の方が同じムック内で、お気に入りと称するAF-S NIKKOR ED 300mm f/2.8Dで撮った作例は見開きの写真になるような素晴らしい写真でした。

いずれにせよ、このページを担当したライターの記事は一生信用しない事にします。

そしてオールドレンズがレンズ資産として普通に使えるなら、もう少し早いタイミングでミラーレスにしていたという事も明言しておきたいと思います。

 

 

f:id:muramasachang:20240227055129j:imageNikonZ8+FTZⅡ+NIKKOR-S Auto50mmF1.4  ISO1600  2.0s

このノイズ乗りまくりの写真は営業時間が終わった某病院のロビー。実際は真っ暗になっている場所で、構造物にカメラを置いてパンフォーカスで通りすがりに撮影したもの。

タイルカーペットから天井までの水平が若干湾曲してる程度で、垂直のラインは綺麗に並んでいます。画面左端の椅子の足が前側も少しだけハの字で開いている事が、歪みがない写真なのではっきりと見て取れます。

 

どんなに電子補正が良くても、元のレンズのクオリティが低くてはどうにもならないのが、この手の撮影。凝った撮影でなく正味10秒にも満たない撮影でこの写真が出てくるのは、正直驚き以外の何ものでもありません。

確かに、逆光耐性などは現代のレンズとはコーティングの次元が違うので、全く比較にならないほど低いかもしれませんが、オールドレンズが元々持っていた描写ポテンシャルの高さが、カメラ側の補正で更に活きている感じです。

元々、1950年代後半から60年代に設計、製造されたレンズは高級宝飾品と同じような扱いで、陳列ケースに並べて売られていた物。当時の日本のものづくりの粋を集めて作られた逸品だったのですから。

マニュアルフォーカス時の撮影のためのアップデートも施してくれるのですから、使わない手はありません。電子接点が無かろうと、モーターが内蔵されてなくてAFが使えなかろうと、FTZを介してZシリーズに着けられないFマウントレンズはないのです。描写が好きなら古いレンズもガンガン使うべき!わざわざ買い足してまで…とは思いませんが、手持ちのオールドレンズ は立派なレンズ資産ですよ!