独眼流正宗

独眼レフを操る 下手っぴ写真愛好家の場末の毒舌ブログです。「頭の中に漠然とある感覚や印象を、気分や感情に左右される事なく、言葉や文字に置き換える時に、それらは初めて明確な意思や思考になる。」そのための自己反芻のようなモノでもあるので、興味のない方はスルーして下さい。

非常事態宣言下の繁華街を撮る

今、私達が見ている何の変哲もない街角の風景も、撮影しておけば何年、何十年か先には貴重な資料になっているかもしれない。

特に、東日本大震災から10年の節目となるこの時期、街の景色が全て変わってしまった東北の被災地の映像をテレビで見る度に、その思いは強くなります。

 

加えて、コロナ禍で閑散とした夜の歓楽街の景色は「見慣れた景色」とは言い難い部分もあるので、機会があれば撮影しておきたいと思っていました。

先日、朝早くから用事がありラッシュ時の電車に1時間半揺られるより蜜を避けられると思い、上野周辺のビジネスホテルに宿をとりました。

チャンス到来!早速、Nikon Df に24-120mmのコレイチ万能レンズを装填して、夜のアメ横周辺に散策に行きました。

例によってRAW現像はせず全てJPEG出しです。

 

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普段は人通りが途絶える事がないので、この角地の建物を人払いして撮るのは大変なのですが、行って直ぐに撮影できました。

 

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通りを歩く人も殆どいません。看板が完全に消えた深夜から早朝にかけての時間のようです。


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通常は行き交う人でごった返しているガード下もこの通り。

 

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時計がある場所で写し込みしてみます。19:31。普段なら歩くのも大変な時間帯。一年と少し前までは中国語が飛び交っていました。


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そういえば、ここにも時計が。19:37のアメ横センタービル前とは思えない光景です。ガード下の飲み屋は、相変わらずビニールで囲ったままの密な営業をしていましたが、上野、御徒町周辺では、多くの店がルール内、若しくはギリギリの営業で頑張っているのが解りました。

 

そんな時代もあったねと

いつか話せる日がくるわ

あんな時代もあったねと

きっと笑ってはなせるわ

中島みゆき「時代」

 

近い将来、この名曲の歌詞のように、今の時代が笑って話せる日がきますように。

 

 

 

 

 

今、頑張って耐えている全ての皆さんと、コロナの犠牲になった世界中の人々に捧ぐ。

 

 

 

コロナ禍なのでご近所の丘陵地帯や平日の公園で野鳥を撮ってカメラを愉しむ

超望遠レンズを入手しておいて、一番良かったと思う事は「コロナ禍において軽めの運動程度の外出で写真趣味を満たすことができる」ことです。

 

正直、自分が発症していない感染者である事が否定できないのに、政府の格安旅行キャンペーンに乗っかって他の都道府県に旅行に行くのは個人的に憚られます。

そんな中、野鳥という被写体に向き合うことで、ご近所や人が疎らな平日の公園などでも目的意識を持って写活欲が満たせるのは、とてもありがたい事です。鳥種を選ばなければ、野鳥は少し郊外なら街中にも沢山います。

 

シグマの60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM は、価格.comなどの素人レビューでは、解像が悪くてAF性能も劣るので野鳥は無理と書いている人が結構います。

ただし、素人レビュワーの全員が60-600mmを買って使い倒して、ダメだと判断してるとは思えません。

何となくですが、数倍の投資をした純正レンズを肯定する為に使ってもいないのに駄目と書いている人が多いように感じます。純正の高性能超望遠を持っていながらサードパーティのレンズを買い足すとは思えないからです。

 

試しにご近所で電線のムクドリを撮ってみて、トリミングして驚きました。

 

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電線に刻印されたSN-ACSR-OW △ FURUKAWA 1992の文字までハッキリと読み取れます。

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テレ端で撮影したオリジナルサイズはこちらです。解像は充分ですし、AFだって最高性能とは言えませんが、充分早いです。前枝になってたりしなければ迷う事もありません。

これで野鳥が撮れないと言うなら、超望遠単焦点を使うしか無い気がします。

 

個人的な意見ではありますが、超望遠の購入を迷っているなら買って損なしだと思います。費用対効果で言えばお買い得なのは間違いのないところですし、何よりも超望遠でなければ撮れない被写体に挑戦できるのは魅力以外の何ものでもありません。

 

 

以下は恒例になった拙い作例集。写真は全て街中、若しくは住宅地に隣接した丘陵地、貯水池、公園で撮影したものです。

撮影は全てNikonDf にSIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSMを装着し、RAW現像はせずJPEG出ししてます。

 

 

シジュウカラ

自然の多い住宅地でも結構見られます。柿の木や実のなる庭木などにも来るので狙いやすい鳥です。

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ヤマガラ

シジュウカラメジロなどと時間差で木の実を食べに来ます。丘陵地帯なら住宅地のすぐ側でもわりと見かける鳥です。
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足の間にご飯を挟んで食べるお行儀のよい鳥さんです。

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メジロ

木の実や、春先は花の蜜などを好む鳥なので庭木の多い地域なら簡単に捕捉出来る鳥です。

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ヤマガラと違い、意外にズボラで、逆さまだろうと何だろうと、口の届く範囲にあれば枝にしがみついてお食事をする鳥さんです。

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ヒヨドリ

もはや、地域によっては雀より多く見かける鳥。カラス、ムクドリと同じく住宅地にも沢山生息しています。

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カワセミ

この写真は人工的に作られた公園の蓮池で撮ったものです。清流のイメージですが、最近は下水道の発達で街中の川も綺麗になったので、人口密集地でもそこそこお目にかかれるようになりました。

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以下は、ギリギリ東京という立地で、調整池のある公園で。

 

ダイサギ

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コサギ

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ツグミ

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シメ

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カワラヒワ

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全て電車と徒歩で行けて、人も疎らな平日に撮影したものです。

筆者も、お小遣いの少ないただの小市民ですが、このコロナ禍でにあって、新たに導入したレンズで日々の楽しみを見出せる事に喜びを感じる毎日です。一眼レフがデジタルになり、センサーサイズの問題からフィルム時代は最後発だったAPS-Cという規格が最初のメインになった関係で、450mm相当の焦点距離は経験済みでしたが、600mmは圧倒的に楽しみ方が変わってきます。

 

導入に悩まれている方の、なんらかの参考になれば幸いです。

 

 

 

 

 

超望遠と言ったら飛行機でしょ!…と、言うわけで羽田空港で写活をしてきた話。

実は筆者、飛行機に乗るのが大の苦手でして…従兄弟の結婚式で函館に行った時も、18時間以上の移動時間を掛けて陸路で向かったほど。今なら新幹線も開通しているので陸路でも時短できますが、当時は人気の北斗星に乗る以外で、乗り継ぎの陸路で東京→函館は本当に最悪の選択肢でした。

 

 

 

少し前になりますが、東京が Go to トラベルに加わった直後、SIGMA 60-600mm のテストも兼ねて飛行機撮影に行ってきました。

筆者の知ってる羽田空港は、モノレールが二輌編成で大井競馬場、流通センター、整備場、しか途中駅がない頃。無名だった頃のマリックさんが実演販売していた手品のキットを祖父に買って貰った記憶くらいしかありません。

当然、建物も運用も当時とは全く違うので、比べるべくもありませんが、久々に足を踏み入れた東京国際空港は綺麗すぎて感動です。

撮影はしませんでしたが、トイレは絨毯もフカフカ。着替え用のスペースも贅沢で一流ホテルも真っ青です。

 

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全てNikonDf + AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR

 

コロナ禍で人が閑散としていますが、きっと数年後にはこんな時期があったと懐かしく思い返される事でしょう。人類が、安易なウイルス投与の影響でコロナが猛毒性の変異を起こして絶滅してなければの話ではありますが。

 

ここからは60-600mmの拙い作例です。全てNikonDf + SIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSMでの撮影になります。

 

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やはりターミナルからの飛行機撮影で狙いたいのはブラストと呼ばれるエンジンの排気。スカイツリーも背景に収めつつ、ルフトハンザ航空のSTAR ALLIANCE塗装機で狙ってみました。


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こちらは背景に東京ゲートブリッジを。少しガスってる日でしたが、被写体と背景が程よいコントラストになりました。


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超望遠レンズは本当に、撮れる写真の幅を一気に広げてくれます。

スランプに陥った時に、自分の気持ちを上げるために機材を買ったりした事が、皆さんもあるはずです。カメラ本体を上位機種にしたり、手持ちのズームレンズでカバーしている焦点距離単焦点レンズを買ったり、人それぞれ考え方は違うと思いますが、まだ超望遠域のレンズを手中にされてない方なら、筆者は断然、超望遠レンズの購入をお薦めします。

 

それまでとは違うアプローチの被写体と向き合えるのは、機材の性能で画質を少し上げるより遥かにテンションが上がるからです。

 

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この日、唯一の後悔は流し撮り。手振れ補正のスイッチが鏡筒を持った時に動いてしまい、流し撮りに適したmode 2から 1に入ったまま撮ってしまっていて、帰宅後データ移動させてから写真のブレに愕然としました。手持ち撮影あるあるではありますが落ち込みました。

 

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空港は飛行機嫌いの筆者にもパラダイスでした。交通費とメシ代のみ。無料で一日中楽しめます。正直、何千円も出して混雑して並ぶテーマパークに行くのが馬鹿らしくなるくらいカメラ好きには楽園です。

野鳥の撮影ならば「撮れ高ゼロ」なんて日も沢山ありますが、鉄道や空港は待っていれば必ず被写体がやってくる約束の地なのですから。

建物は綺麗で空調も完璧、座り心地の良いソファーや椅子が所狭しと並べられている上に、食べ物屋さんも選り取り見取り。これで楽しくないわけがありません。

 

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超望遠レンズを手にしたら、先ずは空港へ。被写体に困る事はありません。レンズ付けっ放しでシャッターチャンスだらけ…写活の根本を一度の飛行機撮影で変えられた方も沢山いらっしゃいます。

そう。超望遠レンズは、まだ見ぬあちらの世界へのパスポートなのです。

 

 

 

カメラの販売店の公式ブログでも、オールドレンズに対してとんでもない事が平気で書いてある。

ちょっと気になるレンズがあり、作例をネット検索しようと思って気付いた事があります。

中古なども扱う関西系のカメラ専門店で、全国にかなりのチェーン店舗数を構えているお店の公式ブログに、結構とんでもない記載がありました。

 

レンズの商品名を書くと、そのブログがトップヒットしてしまうので割愛しますが、そのレンズは絞り開放だと、通常は使い道が難しいほど明るいレンズです。

 

 

マウントアダプターで、SONYのミラーレスカメラに装填して撮られた<作例>は、被写界深度ペラッペラで、メインの被写体すらボケてしまってピン位置すら判断出来ない画像です。

本当にカメラ専門店のブログを任されるスタッフなのか?と思うレベル。

 

添えられた記載はこうです。

「周辺減光も効いててオールドレンズらしい暗さ」

はっきり言って、開放F値が小さく明るい非CPUレンズを装着して暗く撮れるのは、オート機能無しで写真を撮るスキルがない下手な人というだけ。画像エンジン内に失敗しない補正アルゴリズム非装備のカメラなら、画面が完全に破綻してる筈です。

 

これだけ明るいレンズを晴天の屋外で絞り開放で撮っているのに仕上がりが暗くなるのはカメラが対応出来ないほど明るくて判断出来ないからです。

そもそも晴れた日の屋外撮影で、開放値がf/1.4以下のレンズを絞り開放で撮ることなど、頭の片隅にも考えない時代に設計されたレンズです。

本来ならば強力なNDフィルターが必要なほど、めちゃくちゃなF値で撮っているから周辺減光が目立ってしまうくらい露出を下方補正しないとならないような設定になる。恐らく1/8000秒などという、とんでもないシャッター速度でカメラの方が頑張って、写真として成立させてくれたのです。

たまに、絞り優先で設定を変えてないのに、何度撮り直しても明るくなったり暗くなったりする事がありませんか?あれはカメラ側が適切な露出が判断出来ない程、無理な設定をしているためカメラが悩んでいるという事で、微妙な測光位置の差で画面の明るさがガラッと変わってしまっているのです。

 

 

 

同じようなことは、ミラーレスを使ってオールドレンズのブログを書いているアマチュア写真愛好家の記事や作例にも多く見られることです。

普段からカメラ任せで写真を撮っているので、それが如何に無謀なセッティングである事に気づいていないのです。

同じカメラとオールドNIKKORを使って、くっきりとした写真を撮られている愛好家さんもいますので、カメラのせいではありません。要するに写真を撮る基本的な技術が足りない人がブログやYouTubeで独りよがりなレビューを展開しているという事。

これはYouTubeの楽器機材レビュー等でも同じです。演奏が大して上手くない人程、他の事で名を上げようと機材の試奏やレビューと称してテレビ番組司会者のマネをしながらグダグダと無駄なことを喋ってる印象です。逆に演奏の上手い人は、殆どの語らずセッティングだけ別窓で見せながら、ひたすらその機材が適材適所と思われるような演奏を続けます。

 

 

 

「全体的にシャープネス低めな写り」

「フィルム写真の様な雰囲気」

他に載せられた<作例>にも、こんな文々が添えられていました。

画像を見る限り、EVFでのみピントを合わせただけで、全く追い込めてないからにしか見えません。要するにマニュアルフォーカスのピンが甘いんです。三脚を立てて、背面液晶で拡大してフォーカスすれば、もっとくっきりした写真になっている筈です。おそらく普段からカメラ任せのオートフォーカスでしか写真を撮っていないのではないかと?

普段から追い込む癖があるならEVFであってもこんなに下手くそではない筈…そんな<作例>ばかり。

 

カメラ店のブログを任されるスタッフなので構図などはセンスもよく熟れている感じはします。CPUで制御してもらえるレンズを使えば、ブログに載せても遜色ないセンスの良さげな写真が撮れるのでしょうが、マニュアルフォーカスレンズの扱いが全くなっていないのです。

その証拠にパンフォーカスの<作例>も記載も全くないのです。

 

はっきり言います。オールドレンズの方が鉛ガラスを使えた分、遥かに光学的に高性能だったのです。

代用のエコガラスになって、コーティングやレンズを薄くする事で屈折率を高めたり、メーカーは頑張っています。メーカー側は事実上、遜色ないレベルまで性能を引き上げた…と言っていますが、引き上げたというのは現代レンズの方が鉛ガラスが使えない分、光学的に遥かに劣っているという事です。

また、Zマウントで復活したNoct Nikkor 58mm f/0.95はマニュアルフォーカス。その他の高級レンズも概ねマニュアルフォーカスに拘っています。つまりレンズのオートフォーカス化は画質の低下にしかならないという何よりの証拠です。

 

再掲載になりますが、筆者が以前に掲載した写真は「周辺減光が効いてる」などという意味不明な印象は持ちませんし、シャープネスは充分だと思っていますしフィルム写真のようではなくデジタルならではのクリアで透明感のある景色が写し撮れていると思っています。

オールドニッコールというだけでレンズは違いますがJPEG出しでも、これだけ解像していれば充分だと思ってます。

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(Nikon Df + NIKKOR-S Auto 50mm F1.4)

 

専門店の記事で、このようなが書かれると、予備知識もなくネット情報を疑う事なく鵜呑みにする人などは、オールドレンズは周辺減光が効いてて(周辺減光はしてしまうもので、本当にこの記載は意味不明です)シャープネスが低く、フィルムっぽいと読み齧りの知識をインプットしてしまいます。

撮像の記録媒体の違いにどうして光の通り道でしかないレンズが関係してくるのか?少し考えたらおかしな事は判るはずなのですが、専門店の記事というソースは、ネットで知識を得る事がメインの方々には信じるに値する情報とされてしまいます。

安く大量に出回っているオールドレンズを持ち上げると、利益を生む現行レンズが売れなくなるからデマを流してるのでしょうか?

いずれにしても、何故このようなを専門店の記事が書くのか?は、謎です。

しかし、ネットは嘘や情報操作のためのデマに溢れています。

ネットだけでなくテレビも同じです。SNSなどで人気になったカメラマンと契約して、即テレビで取り上げさせ(金を積めばこれは簡単)、さも自社製のカメラを使って撮った作品が取り上げられているかのように視聴者に錯覚させるために、インタビューの間中ブランドロゴがテレビに写るように持たせたり…売るためなら恥も外聞もなくなんでもするというメーカーや、お金の為に魂売るプロカメラマンも存在しますので。

 

半年ほど時の人となる一発屋芸人だって、メディアの作り上げた存在です。売れてない勢いだけの芸人を広告代理店などと一緒に持ち上げ、売れない芸人価格の安いギャラで稼ぐだけ稼いで、ギャラが売れっ子価格になったら即座にポイ。一時でも売れっ子にしてやったんだからありがたいと思え!とばかりに切り捨てます。

政治の世界だけでなく、こんな情報操作が日常茶飯事で繰り返されている現代社会。

 

せめて好きな事だけは、惑わされずに真摯に向き合って精進していきたいものです。

 

 

あなたの花の写真。前ボケ、後ろボケと称して「被写体ボケ」してませんか⁉︎

秋になると、秋の花の代表格である彼岸花やコスモスがSNSに溢れます。花の写真は撮ってて楽しいですよね?

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Nikon Df × Micro-NIKKOR-P Auto 55mm F3.5

 

ここで質問です。あなたは花の撮影に何ミリのレンズを持って行きますか?

おそらく、カメラを始めてまだ日の浅い方…いみじくもレンズをあまりお持ちでない方は、50mm単焦点など所持している中で最も適していると思われるレンズを持っていかれると思います。

また、花の撮影が好きな方は、人気のタムキューことタムロン社製の90mmマクロ単焦点を買われる方が多いので、それを持っていくという人も結構いるかと思います。

 

しかし、人気の撮影地で巨大な望遠レンズで花の撮影をしている人を結構目にしませんか?

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Nikon Df × Micro-NIKKOR-P Auto 55mm F3.5

 

花の撮影は、密集して植えられていたり、群生しているような場所に行けない時は、手近な場所で撮影したりすると思います。

群生している場所での全景撮影なら、スマホで撮影してもそれなりに絶景になりますが、住宅地や道路の植栽などに咲いている花は難しい。何故なら撮りたい花の前後が人工の構造物だったりするからです。

当然、背景をボケさせて花を目立たせたい。そこで絞りを開く訳ですが、ここに落とし穴があります。

このような撮影シチュエーションで写真の出来栄えを左右するのが被写界深度す。

 

撮影時に絞りを開けば開くほど、ピント以外の部分はボケます。昨今、本来は暗い場所でシャッター速度を稼ぐための最小F値の小さな明るく高性能なレンズが、暗所の撮影をしない人にまで好まれるのは、このボケの為です。

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Nikon D7000 × lensbaby velvet56

 

ボケは便利です。しかし、前後にある人工の構造物を判別できなくなるまでボケさせてくれる反面、被写界深度がペラペラになり本来はしっかりと描写していなくてはならない花の殆どの部分までボケさせてしまいます

しかも、最近は猫も杓子もフルサイズセンサー。APS-Cより被写界深度が浅くなるのに、カメラのシャッター速度が1/8000などという高速な設定が可能なため、明るい日中に絞り優先モードで絞り開放で撮る方が非常に多い。

SNSなどには、厚紙数枚分の被写界深度以外の部分…いみじくも画面の殆どがボケてしまっている花の写真が非常に多く見受けられます。

 

ISOオートという便利な機能が、撮影者の技術低下を加速させている。 - 独眼流正宗

以前の記事にも書きましたが、過保護な失敗しないカメラの弊害です。

本来は真っ昼間の屋外で明るいレンズを絞り開放などで撮れるモノではありません。不必要なまでの高速シャッターとISOオート機能、オートホワイトバランスに画像エンジンの失敗させないための補正アルゴリズムで成り立っている無謀なセッティングなのです。

 

初心者はInstagram等のSNSで交流すると写真が上手くならない - 独眼流正宗

それでもSNSだとフォロワーさんから、ほぼ無評価で自動的にいいねがつくので、ずっと被写体ボケのまま投稿し続けている人も多く見受けられます。

特に女性のアカウントで、雰囲気の判る画像をアイコンにしてるような方は可哀想です。はっきり言えば、ピントが甘くB5でプリントしたら見れたモノではない筈の写真でも数千のいいねと、数百のコメントとリツイート。これでは自分が巧いのだと錯覚してしまっても不思議ではありません。

 

 

 

では、この問いかけに戻ります。

人気の撮影地で巨大な望遠レンズで花の撮影をしている人を結構目にしませんか?

 

写真でボケを生む方法は、明るいレンズで絞りを開くだけでなく、もう一つ方法があります。

望遠レンズを使う方法です。

望遠レンズなら被写界深度をしっかりと稼ぎながら、被写体以外の部分をボケさせる事ができるのです。

 

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Nikon Df × AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR(120mm f/9.0)

120mmで f/9.0まで絞っても背景はしっかりボケます。絞っているので被写界深度は花の大部分をカバーしているのが判ると思います。

センスの良い方なら筆者より数段素晴らしい写真が撮れる筈です。

実際、70-200mm f/2.8の大三元と呼ばれるレンズを使ってる人はかなり居ます。当然、大三元をお持ちの方は高性能な50mm単焦点だって持っている筈ですが、彼らの選択肢は望遠レンズ。望遠効果を用いて花全体にピントを合わせながら前後をボケさせるためです。

 

大三元クラスはレンズ一本で20万円のような世界なので、エントリークラスのカメラを使われてる方には縁遠い感じのレンズかもしれません。そんな予算があるならカメラ本体をグレードアップしたいという気持ちの方が強いと思います。

しかし作例を思い出して下さい。明るい屋外であれば f/9.0で良いのです。高額なレンズである必要はありません。APS-Cなら中古で5万円以下で買える16-300mmのような便利ズームでも良いわけです。勿論、50mm単焦点レンズなどと比べれば描写力は落ちますが、前後ボケ+被写体ボケ写真から一歩前に進む事ができる筈です。

 

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Nikon Df ×  SIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM

 

600mmクラスの超望遠域になると、機材が重くなり取り回しが大変になる反面、被写界深度を外れると盛大にボケてくれるので、更に花は撮り易くなったりします。


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Nikon Df ×  SIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM

そして超望遠レンズでは圧縮効果もプラスされます。それほど密集していない曼珠沙華圧縮効果で群生しているかのような写真に。

離れている被写体群は遠近感が少なくなるという効果を撮影に利用するもので、車のCMで有名になった「ベタ踏み坂」(江島大橋)や、コロナ禍の自粛要請中の繁華街に人出が多いといった偏向報道の際にも使われました。

 

 

質問掲示板などを見ていると、エントリー機のレンズキットからカメラを始めた方の最初の買い足しレンズに、50mm単焦点あたりを薦める人が多いようですが、筆者はAPS-Cなら広角から200ないし300mmまで撮れる便利ズームか、フルサイズ対応の200mmクラスのレンズをお薦めします。

前述のようにAPS-Cの16-300mmなどは値段の割に高画質ですから、買ったら旅行も一本で済みます。

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Nikon D7000 × 16-300mm F3.5-6.3 DiII VC PZD MACRO B016N(300mm f/6.3)

 

そして、フルサイズ対応の200mmクラスの望遠レンズならAPS-Cでは300mm相当の画角で盛大にボケる上に、カメラ本体をフルサイズに買い替えてもマウント方式を変えなければそのまま使う事が出来るのです。

キットレンズでカバーしている画角を単焦点で高画質にするより、カメラを始めたばかりの方は高倍率のズームを手元に置く方が、撮影を何倍も楽しめます。

今迄、全く撮ろうと思っていなかったような被写体にも興味が湧く…それが超望遠域のレンズを所持する効果でもあります。

 

 

写真をスマホに移してSNSに転送するだけでなく、タブレットサイズまで拡大したり、B5、A4サイズにプリントしてみるだけで被写界深度の浅さが起因のピントの甘さに気付けます。正直なところ、被写界深度ペラペラのボケボケ写真は拡大したら気持ち悪くて見られません。

少なくともサービス版プリントサイズにスマホで拡大してピンの甘さが目立つようであれば、それは失敗写真です。

スマートフォンの画像はサービス版の1/4サイズくらいの縮小表示。ピン甘でも被写体ボケでも縮小の密度で見れてしまうもの。

 

あなたの自慢の1枚。被写体ボケしてはいませんか?

 

 

 

 

 

 

猫カフェ「猫家」大宮店さんの数珠丸くんをモデルに拙い作例集

 

猫カフェ「猫家(ねこや)大宮店」埼玉県さいたま市(←click)さんにて、天パー猫ちゃんことラ・パーマの数珠丸くんをモデルに、恒例の「拙い作例集」を作ってみました。

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愛くるしい表情の猫さんです。実は、以前カメラ仲間が、猫家 大宮店さんで数珠丸くんを撮った時の写真を見せられて完全にノックアウトされました。

なかなか行く機会がなかったのですが、10月11日で閉店、川越店と合併を知り、電車を乗り継いで駆けつけた次第です。

 

撮影は全てNikon Df にSIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSMを装填して、シャッター優先モードで撮影しています。

この記事は、我が家の愛しい猫のために最適なレンズ探しをしている方や、動物園や猫カフェが大好きな方なんかに60-600mmで撮る大きさや重さを凌駕する楽しさが伝われば良いとだけ考えています。

数珠丸くんは非常に穏やかな性格。ドタバタと走り回るような事もありませんし、良い寝床を見つけたらひたすら睡眠に費やすような、おっとりとした猫さんのようです。

長毛種の天然パーマなので、お世辞にも艶やかな毛並みとは言えません。つやつやとして簡単に解像したように写ってくれる猫さんとは違い、SIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSMにとっては、その実力が試される被写体とも言えます。

 

 

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数珠丸くんのチャームポイントのひとつは、落ち着いて寛いでいる猫ちゃん特有の目線。真っ直ぐ顔を向け真剣に注視している猫ちゃんと違って、上目遣いだったり、ジロ見だったりする時の猫ちゃんのぶっきら棒な可愛さは格別です。



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勿論、カメラ目線を頂けた時の凛々しい表情もイケメンです。

 

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少しだけ警戒モード。顔を向けて真剣に何かを見ている時はぶっきら棒な時とは別猫(べつじん)のようです。


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基本的に「動じない漢」です。スペースの動線のど真ん中で腹出し寝もなんのその。

ズームで画角を少しずつ変えながら撮ってみました。全域に渡ってしっかりと解像してますし手振れ補正もガッツリ効いてます。

 


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歳下の男の仔が大好きなチンチラペルシャ杏仁くん( ♂ )が、足長マンチカン松之氶くんに激し過ぎる愛のちょっかいを出しまりくりで、何かと騒がしい最中でも、ご覧の通り。甘ったれな猫さんも可愛いですが、マイペースな猫さんは同じ空間に居て癒されます。

 

全体的に少しずつ画角を変えて、似たような写真にしてみました。全域で解像していて、弱点のような領域は見当たりません。

手持ち撮影だと直進ズームというのは、やはり使い易いです。メーカーから「手持ちでブンブン振り回してください」と言われてるような気がします。笑

かつてNikonにはNikkor ED 80-200mm F2.8という直進ズームの銘玉があったのですが、新しいレンズにも直進ズームの採用は是非検討して頂きたいですね。

手振れ補正付きレンズを普段使わない筆者の個人的な感覚ではなかなか強力な手振れ補正が付いていると思います。驚くのは、手持ち撮影で数百枚撮っても、ピン甘、ピンボケでボツになる写真が殆ど無いこと。ストレスなく撮影を続ける事ができます。

 

筆者は決してSIGMAさんの回し者ではありません!良いモノは徹底的に活用法を披露して推す…これが当ブログの方針です。

「60-600mmを買ったら、野鳥と空港と…」みたいに考えてましたが、遠路はるばる野鳥スポットや空港に行く必要もなく、日常的に使える事がよく理解出来ました。

 

筆者は撮り鉄ではありませんが、600mmあれば駅員さんとトラブルになるようなかぶり付きでなくても、少し離れた位置からでも余裕で撮影出来るでしょう。

ランドマークと月を遠くから狙って、トリミングで巨大な月に見せるような撮影もあっさり出来てしまいます。

 

カメラを始めたばかりの人だと、3〜4本目に買うレンズとして、単焦点とかF値の小さい明るいレンズが欲しくなると思うのですが、本当の意味で撮影の幅を拡げるのは、このSIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSMのようなレンズなのではないか?と、筆者は思うのです。

 

レンタルできる機会があるならば、迷わず借りて動物園や猫カフェで、半日このレンズ1本で過ごしてみて下さい。

「買いたいレンズ」の待機リストの筆頭に60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSMが躍り出ること請け合いです。

 

 

 

 

 

 

ワイド端60mmで猫カフェも自由自在。SIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM日常活用術。

SIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSMのバズーカレンズの日常活用術として猫カフェに行って来ました。

 

お邪魔したのは猫カフェ「猫家(ねこや)大宮店」埼玉県さいたま市(←click)さん。猫と一緒に寛がせてくれるタイプの猫カフェで、スタッフさんの過剰な接客や、おやつ販売等の商魂逞しくガツガツしていないところなど、猫好きにとっては居心地最高です。

 

残念ながら猫家さんの大宮店は、この10月11日でcloseになり猫さん達は川越店の方にお引越しになるそうですが、撮影に関しては他のお客様を写し込まないような感じで自由に撮らせて頂ける自由度の高い猫カフェですので、猫好き、写真好きさんは是非閉店までに遊びに行ってみて下さい。勿論、ブログやSNSの写真掲載も自由にさて頂けますよ!

 

 

60-600mmレンズは目の前に来てくれた猫ちゃんから、カフェスペースの一番遠くにいる猫ちゃんまで殆ど動かないでも撮影可能です。望遠にすれば画角が狭くなるので、他のお客さんを完全にフレームアウトする事も容易になります。

撮影は全てNikon Df にSIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM。シャッター優先モードでISOは上限1600でオート。RAW現像はせずJPEG出しで掲載しています。

 

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撮影に入ってみて正直驚きました。実は、ここまで猫カフェフレンドリーなレンズとは考えていませんでした。

猫ちゃんを無駄に追っかけ回したりせず、彼らの警戒エリアの外から撮影出来るので、余計なストレスを与えずに済むのも筆者のような猫好きにとっては好都合。

 

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寝てる猫さんは望遠でそっと撮る事で無防備な姿が。これは嬉しいです。

 

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目線を貰える時も一定距離を保ったまま画角を調節出来るので、いきなりカメラを近づけて警戒モードに入られたりがありません。

 

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カフェの猫さん達は人馴れしている子が多いので野良猫のように警戒される事はありませんが、それでも目の前で撮影するより、こちらを意識していない自然な姿が写し取れます。

 

 

 

 

購入前は野鳥や飛行機など、用途が限られると考えがちだった超望遠ズームですが、60-600mmは使ってみたら便利の一言です。標準域が撮れる事で150-600mmより用途が一気に広がります。SIGMAが何故10倍ズームに拘り60mmをワイド端にしたのか?が、使ってみると一目瞭然。実際、重いし大きいし機動性の面からここまで多用するとは全く考えていませんでした。逆に言えば150-600mmなら近場が撮れないので、ここまで多目的に使えないので持ち運びの選択肢から外れることの方が多かっただろうと思います。

 

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曼珠沙華もこのレンズで撮ってみましたが、画角に困らないだけでなく、圧縮効果もあり密度のある写真に仕上がります。

 

レンズ交換の手間を省くために、超望遠と標準域のためにカメラ二台持ちにしている方が多いですが、持ち運びの重さは同等。二台を肩から下げる煩わしさを考えたら60-600mmで済ます選択肢は大いに有りだと思います。

勿論、高額機材至上主義の方で「大三元やそれに準ずるレンズしか認めない」という方には論外でしょうけど。

機材選択に雁字搦めになってフットワークが重くなるくらいなら、この超望遠便利ズーム一本を携えて色々な所に撮りに出掛ける方が得策ではないか?と、思うのです。