独眼流正宗

独眼レフを操る 下手っぴ写真愛好家の場末の毒舌ブログです。「頭の中に漠然とある感覚や印象を、気分や感情に左右される事なく、言葉や文字に置き換える時に、それらは初めて明確な意思や思考になる。」そのための自己反芻のようなモノでもあるので、興味のない方はスルーして下さい。

Nikon Df を導入した話①

愛機Nikon D7000を使い続けて早10年近く。私も遂に次のカメラに買い換える時が来ました。

 

次なる愛機はNikon Df です。

 

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えっ?と思われる方が多いと思います。

 

私は動画は動画専用機で撮るので、動画機能の無いカメラである事は全く問題ありませんが、未だ製品ラインナップには載ってはいるもののフルサイズ機としては二世代前の機種。

素数1625万画素と、今の主流から比べるとスペック的にもの足りない感じがする人も多いのではないかと思います。

 

 

なので何故、今Df なのか?を、少し記事にしてみようと考えました。

 

 

 

 

先ずは、現在の写真を取り巻く環境の話を少ししたいと思います。

 

ハンドルネームで好き放題が書ける、Yahoo知恵袋などの質問掲示板では自称有識者達が

「時代はミラーレス」

「一眼レフは化石」

「10年前のデジカメなどゴミ」

「1625万画素などスマホ以下」

のような、ステマ大好きの某企業の回し者ではないかと見まごうばかりの回答を書き連ねています。

 

そのような質問掲示板でカメラの知識を蓄えてしまったような人がこの記事を読んだら

「何故、日進月歩のデジタルカメラの世界で6年前に発売された一眼レフを買うんだ?」

と訝しく思われるのではないかと。

 

しかし、本当に自称有識者の人達の言う事は正しいのでしょうか?

 

 

 

先ず、10年前のデジカメはゴミではありません。

この発言をしている人は、おそらくステマ提灯記事の受け売りです。

 

最近は雑誌の形をした一冊丸々ステマ記事で埋めつくされた発行物まであります。


当たり前のように新しい機材をガンガン買わせるためのメーカーに媚びた、もしくはメーカーから依頼された(メーカーの意向を汲んだ)記事であるため、カメラは数年経つと新型のテクノロジーには敵わないかのような書き方がされています。

 

基本的に、質問掲示板で回答しまくっている人は、初心者に語ることで悦にいっているような人達が殆どで、どんなジャンルであってもここ数年ちょっとかじっただけみたいな人が大多数だと思います。


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私は10年前の一眼レフをずっと使い続けていましたし、解像度が勝負の鉄道風景写真などをInstagramに載せても、それなりの反応があります。

 

本当にゴミなら誰も見向きもしない筈ですよね?(スマホ以下発言が眉唾な事は、前回の記事に詳しく載せていますので割愛します)

 

 

 

それに、まだまだ時代は全くミラーレスではありません。

 

確かに、ミラーレス語弊がある言い方ではありますが簡単なのです。

背面液晶や電子ビューファインダーには撮影される完成画像とほぼ同じものが写るので、撮影技術や経験則が無くても完成画像を確認しながら撮る事が出来ます。

なので一眼レフのように撮ってみたら見るも無残な写真だった…というような事がありません。

 

ミラーレスカメラを牽引しているのは光学メーカーでなく家庭用、業務用デジタルムービーカメラを作っていた家電メーカーです。ムービーカメラは画質を上げるための補正技術の塊のような側面があります。

お陰で我々は綺麗な画質のテレビ放送を観れるわけですが、家電メーカーはカメラにもこの技術を多分に応用しています。撮っただけで内部でデジタル補正が強力に効いて、玄人裸足の画像が撮れてしまう感じです。

ですから、カメラをこれから始める経験則を待ち合わせてない人、同じく経験不足で一眼レフの壁に跳ね返された人達がミラーレスに走るので大量に売れている事は事実です。

 

だからといって、一眼レフが時代遅れの化石ではありません。

写真の専門学校では必ずレフ機を買わされます。

レタッチで後から体裁を整える撮り方ではプロは務まりません。

 

キチンとした基礎や技術を鍛錬した人が、道具としてミラーレスを使うのと、技術の無い人がミラーレスに上手く撮らせて貰うのとは月とスッポンほどの差があります。

 

 

 

それに加えて、私はこの非光学メーカーの作るミラーレスカメラの画像に猛烈な違和感を感じています

 

電子ビューファインダーの違和感だけでなく、今迄の経験則から予想される「写真」の仕上がりと全く異なる「画像」が撮れてしまうからです。

 

メーカーの主催するユーザー向け画像投稿サイトは、まるで写真というよりラッセンリトグラフのような現実離れした色彩の画像が並んでいます。

 

 

 

確かに一眼レフの写真は撮って出しの状態では、あっさりしていますがRAW現像をして実際の色味に近づけていくことができます。

 

逆に最初から味付けがしてある画像は、レタッチで弄ってしまうと現実の色とはどんどんかけ離れた画像になっていきます。

 

HDRでガリガリにした上にシャープネスを上げまくって遠近感がまるで無い状態になってる画像や、毒々しいまでの色味にレタッチした画像がもてはやされている時代です。

紫陽花を青く見せるために、色調を補正して石の階段まで群青色になってしまっているような画像に10000いいねが付く時代。

 

写真の事を知り尽くした人が評価する時代ではなく、何も知らない素人が、素人判断で評価したものが「良いものである」と認識されてしまう時代ではあるので、安易に素人ウケする方向に大多数が右へ倣えしてしまっています。

 

とても嘆かわしい事ですが、これが今「写真趣味」「カメラ趣味」を取り巻く現実です。



つづく