独眼流正宗

独眼レフを操る 下手っぴ写真愛好家の場末の毒舌ブログです。「頭の中に漠然とある感覚や印象を、気分や感情に左右される事なく、言葉や文字に置き換える時に、それらは初めて明確な意思や思考になる。」そのための自己反芻のようなモノでもあるので、興味のない方はスルーして下さい。

上達のコツは、客観的に自己を判断する際にどれだけ否定的になれるか!

写真趣味に限った事ではありませんが、初心者であれば、たとえエントリー機であろうと、ひとつの物を使い倒すトライ&エラーから得られる経験値は膨大です。

逆に経験2〜3年程度の内から機材をアレコレ買い漁っては、エラーに気付けないで歳月のみを浪費する事になります。

 

否定的に判断する材料がないわけですから、上達など望むべくもありません。

 

機材による差なのか?自分の技術の未熟さが招いた結果なのか?そういった判断は、ひとつの機材をとことん使い込むことによって得られる経験則であり、一足飛びには得ることは出来ないのです。

 

写真のいろはも判らない内から、投げ売られているオールドレンズや、フィルム時代の高級機をオークションなどで買う人が多く、SNSには露出オーバーの画像が「味がある」「雰囲気が良い」として語られてしまっています。

f:id:muramasachang:20200212151159j:image

 

でも、それらを作品として堂々と載せている方々に問いたい。

デジタルカメラで撮影後、確認画面でその白いスプレーを噴霧したかのような画像が映し出されたら…撮り直しませんか?と。

 

その得られた結果は、あなたがデジタルの制御された状態でしか写真が撮れないという未熟さと、撮影後確認出来ないフィルムカメラの難しさの証であるだけで、フィルムやオールドレンズが齎した付加価値などでは、断じてありませんよ!

 


図書館に行って20世紀に刊行された写真集をご覧なさい。当時のデジタル技術は稚拙で、その殆どが銀塩で撮られた写真です。(一部の実験的な写真集は除く)

特にネイチャー写真や取材同行などは、記録のための側面もあるのでカリッカリです。

それがフィルムと、現在オールドと呼ばれる当時のレンズの正しい使い方です。

 

エントリー機や中古機を買って、毎日足繁く撮影に出掛けている方々の写真は、未熟ではあっても目を見張るほどの上達があります。

 

私も若い頃に、フィルム代や現像代の事を考えずに、毎日毎日、何百枚も写真が撮れていたら、どんなに楽しかっただろうと思います。

私が何十年も掛けて得た事を、彼等は1年で出来てしまうのですから、羨ましい限りです。

 


反対に、初心者の内からレタッチで塗り絵のような写真にしたり、機材をアレコレ試す事に躍起になっている人は、本当にもったいない。


私も拘束時間の異常に長い仕事でなければ、こんなブログなどやっていないでしょう。時間があれば毎日写真を撮りに出掛けたいです。


写真は撮らないと上手くなりません。写真に限らず全ての物事には「反復からでないと得られないものがある」のです。頭でどんなに理解しても出来ないものが必ずあるのです。

 

私の若い頃には、反復には莫大な資金が必要でした。


写真趣味は、これだけ反復に適した過保護な環境になりました。

 


やらないなんて、もったいなさ過ぎでしょ?

 

<関連記事>

初心者はInstagram等のSNSで交流すると写真が上手くならない - 独眼流正宗