新しいオモチャを手にしたら、いじり倒さなきゃ気が済まない筆者。酷暑予報の中、SIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSMのテストを兼ねて京王フローラルガーデンアンジェさんに行って参りました。
ここは、都内の公立の公園や植物園と比べたら規模は小さめですが超駅近です。昭和記念公園は広過ぎて花までが遠いですし、神代植物公園はバス必須。小石川植物園も最寄駅はどこなのか微妙…といった中、流石は京王グループの植物園。京王多摩川駅の改札口の直ぐ横に入口があるという好立地で、時期は微妙ですが、重たい機材を担いで行くには最適なスポットです。
見ての通り、完全なバズーカ状態のウルトラヘビー級レンズ。しかも予報気温は35度。日向の簡易温度計は40度超の暑さの中で、あまりテストらしいテストは出来ませんでしたが。汗
先ずは、当たり前なのですが60mmと600mmの画角の落差に驚きます。一本のレンズでこれが賄えてしまう事に本当にびっくりします。
Nikon Df + SIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM +三脚
600mmで被写体を探して撮った後に、60mmにズームアウトすると、自分でもどこにピンを置いていたか判らなくなるレベルです。
Nikon Df + SIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM +三脚
どちらもテストなので絞り開放、JPEG撮って出しです。
小難しい事を考えずに、カメラを向けてパパっとこの写真が撮れたら、もう何も言う事ないです。あとはこのレンズをどう活かせる景色を切り取るか?ですから。
…と、言ってしまうとテストが終わってしまうので、もう少し真面目にやります、はい。
三脚に固定して全て絞りは開放で焦点距離のみ変えて撮影してみます。
Nikon Df+SIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM 60mm
Nikon Df+SIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM 150mm
Nikon Df+SIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM 400mm
Nikon Df+SIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM 600mm
芝生広場(ロウンガーデン)のベンチに座ったままで、こんな幅広く撮れてしまいます。普段はオールド単焦点でせせこましく動き回って撮影しているので、感覚的には「こんなに楽して良いのでしょうか?」といった面持ちです。
600mmの画像の説明板を切り出してみましょう。
なんたる解像力!ハッキリと読み取れるばかりか、白いプラ板にテプラで作ったシールを貼っている事さえ解ります。
これが一切追い込まずにAF任せで撮れてしまう。時代は変われば変わるものです。
ネットの掲示板などには「◯mm辺りの描写が甘いから使えない」みたいに、自分はさも普段から良い機材を使っているかのような自慢気な書き込みを見掛けたりしますが、筆者はハッキリ断言します。
解像の高い 600mm単焦点と思って買ってもメチャクチャお買い得です!
さて、もう一つ皆さんが知りたい部分。2700gはどうなのか?に言及しましょう。
結論から言えば…「手持ちでもそこそこイケます!」です。
正直、半日手持ちなどは絶対に考えたくもないですが、被写体追っかけてテンション上がっている短時間なら全く問題ありません。
全てNikon Df + SIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM 手持ち撮影
手振れ補正が吸い付くように止まるので晴天なら撮りやすいと思います。
全てNikon Df + SIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM 手持ち撮影
また、600mmで寄ってもAFが迷う事なくサクサクとピントを合わせてくれるので手持ちでもストレス無く全域で撮影が楽しめました。
解像も全域で概ね良好です。これで満足できないという方々は、もう大三元と、一桁違う超望遠単焦点レンズ群を集めて頂くしか無いですね。
まだ、このSIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSMというレンズの特性を掴んでいないので、作例というより手当たり次第に撮った画像群って感じですが、これからこのレンズの特性を活かせる被写体を探して、楽しんでいきたいと思っています。
個人的には値段以上の利便性と高画質を併せ持ったレンズだと思います。
筆者程度の技術レベルとセンスなら、十二分に楽しい写真活動の時間を提供し続けてくれるレンズだと思っています。
超望遠レンズが手元に無い人にとって、600mmという未知の世界は、きっと皆さんを新たなフィールドに連れて行ってくれること請け合いです。