鳥の囀りに耳を傾け、路傍の花に四季の移ろいを娯しむ。これがどういう事かと言うと、端的に言えば、生きとし生けるものを尊ぶ…という事に尽きます。
観光地として著名な大自然の雄大さを目の当たりにして環境保全の大切さを感じるのは、ある意味当たり前の事です。
しかし、身近な自然を敬愛しだすと、宅地開発や山林の伐採、川の水質などに敏感になっていきます。
日常的に目にする身近な小宇宙(いのちの営み)に配慮するようになると、今迄は気にも留めなかった「身近な自然が奪われていく事に対する敏感さ」が増していきます。
ツグミやジョウビタキ、ヤマガラやシジュウカラはご近所の仲間感覚。
あぁこの場所は鳥達の餌場として定着していたのに、少し目を離したら宅地にされてしまった…そんな感覚になるのです。
まるでそれまでの自分が、いかに自分本位で優しさが欠如していたか?を、再認識させられるかのようです。
そして、日常的に被写体があるという事も、写真という趣味を改めて再構築する事ができました。
撮りたいモノが身の周りに溢れている。新鮮な感覚でした。
カメラを持って出かけないとやる気が出ない…鉄道写真を撮っていた小学生の時以来の感覚でしょうか。笑
なにより一緒に写真を撮りに出掛けたり、互いに撮った写真を見せ合ったり、そんな仲間がいると写真は何倍も楽しい。
自分一人では行こうとも思っていなかったような流行りのスポットなどに出向くのも、仲間と一緒であればこそ。写真の活動の幅も一気に広がりました。
人と人というのは、互いに影響し合い、育ち、進んでゆくもの。花博士との出会いは、改めて、その大切さに気付かされた有意義な2年間でした。