独眼流正宗

独眼レフを操る 下手っぴ写真愛好家の場末の毒舌ブログです。「頭の中に漠然とある感覚や印象を、気分や感情に左右される事なく、言葉や文字に置き換える時に、それらは初めて明確な意思や思考になる。」そのための自己反芻のようなモノでもあるので、興味のない方はスルーして下さい。

長年の問題だったフィルター問題に終止符。NiSi 角型フィルターを導入した話(序章)

筆者の個人的難問にフィルター問題がありました。オールドレンズ等を多用するのでレンズの口径があまりにまちまちな為、高価なフィルターを買うのをつい躊躇してしまっていたのです。しかしやはり撮影後のレタッチでは出せないのがフィルターの効果。今後、マウントを替えてもずっと使い続けられる事を最優先に考え、角型フィルターの導入を決めました。

 

f:id:muramasachang:20211211222500j:imageNikonDf + AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR + NiSi True Color CPL

角型といえばKANINiSi…とまで言われる程、この2社が有名です。いろいろ検討して脱着のしやすさから筆者はNiSiを選択する事にしました。飽くまでも筆者の好みであってKANIが使い難いというわけではありません。

もう一つは最新のV7ホルダーキットに専用で同梱されるTrue Color CPLが使いたかった事もあります。

 

 

f:id:muramasachang:20211212051311j:imageNiSi公式HPより

NiSiの最新バージョンであるV7ホルダーキットには、100×100mm、100×150mmの角形フィルターを3枚同時装着できるホルダーフレームと、専用のPLフィルターであるTrue Color CPL。そしてフィルター径82mmのメインアダプターに、アダプターとして67mm、72mm、77mmのステップアップリングキャリングポーチが同梱されています。

 

f:id:muramasachang:20211212052245j:image先ずは角型フィルターを買い増す前に、このCPLの特性をチェックです。

写真は一部を除き、全てNikonDf AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VRを装着して三脚に固定し、比較の為にフィルターなしの状態も全く同じ設定で撮っています。写真は上からフィルターなしフィルター効果最弱フィルター効果最強になります。

 

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f:id:muramasachang:20211213211043j:image郷土の森に移築された旧島田家住宅「島田薬舗」の建物です。ISOは400、絞り値はf/9.0、シャッター速度は1/20秒です。偏光フィルターなのでガラス面への反射はかなり抑え込めます。True Colorの名前通り、色再現度は忠実です。奥のカラーコーンは色の濃さに変化があるだけで、色味が殆ど変化していない秀逸さです。

 

f:id:muramasachang:20211214185544j:image全面に角型フィルターを装着する事が前提なので、レンズ側のダイヤルでCPLフィルターを回転させて、効きの調整ができるようになっています。

完全に逆光になるような、少し無理なシチュエーションでもテストしてみましょう。

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f:id:muramasachang:20211213214013j:imageナノクリスタルコートのレンズでもゴーストが出るようなシチュエーション。本来は順光や逆光では偏光性能はあまり期待出来ない筈ですが、最も効果が弱い位置でも画面に締まりが出ました。水面のリフレクションはあまり大差ありませんが、奥の背景の描写がくっきりと鮮やかになっています。効果を上げていくと、水面のギラつきが穏やかになり画面全体が更に締まった印象です。

 

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f:id:muramasachang:20211214035131j:imageフィルターを外して撮る直前に人が来て、狭い通路で三脚が邪魔になりそうで動かしたので、フィルターなしだけ少し撮影位置がズレてますが、横から光には更に効果的です。

このフィルターを径82mm以下のレンズの殆どに使えるというだけで、充分に元を取った感じです。次は角型フィルターとのコンビネーションを試してみたいと思います。

 

つづく