独眼流正宗

独眼レフ、ミラーレス独眼を操る 下手っぴ写真愛好家の場末の毒舌ブログです。「頭の中に漠然とある感覚や印象を、気分や感情に左右される事なく、言葉や文字に置き換える時に、それらは初めて明確な意思や思考になる。」そのための自己反芻のようなモノでもあるので、興味のない方はスルーして下さい。

登山にカメラを持ち込むためのバックパックを真剣に考慮した結果…②

そんなこんなでバルトロ75 というポテンシャル高過ぎなバックパックを入手したのが前回の記事でしたが、纏まった休みを利用して早速「日帰り軽登山」で使い勝手をチェックしてみました。

 

カメラを持つとはいえ、軽登山に75リットルは大袈裟に思われるかもしれませんが、ハイカットのトレッキングシューズも持参するので荷物は結構パンパンになります。

 

登山靴は家から履いていけば良いという方も多いと思いますが、縦走しないと辿り着けないようなガチな山はともかく、初級〜中級者向けの山は登り始めから全体の1/3くらいの行程が舗装された林道だったりします。

この舗装路の急坂がトレッキングシューズだと結構な負担だったりするのです。正直、ソールの柔らかいベアフットスニーカーの方が圧倒的に楽です。特に帰路…下りは顕著です。

荷物の重量を減らしたいのは山々ですが、身体への負担が少ない方法を選ぶのも筆者のようなブランク有りまくりのゆるクラ△には非常に大切なファクターだったりします。

 

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左からKarrimor trim25、GREGORY BALTORO75、JackWolfskin ASI(約40L)

 

先ずバルトロ75 を使ってみて一番感動したのは、背中への密着度の高さ。ポイント、ポイントの「点」ではなく背中という「広い面」で重量負担を分散させることが出来る点です。

ヒップベルトとショルダーハーネスをメインにして支えるだけでなく、ザック全体が背中に密着するか?しないか?で、荷重の分散がかなり変わるものです。

 

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Nikon Df + NIKKOR-S Auto 50mm F1.4

 

軽登山とはいえ、時期的にこの上ない猛暑。コロナ禍も相まってか、道中ただの一人とも遭遇しない登山には不向きの天候。

途中、給水出来る場所がないため、ハイドレーションバッグも用いてかなりの水を担いでの登山になりましたが、上半身への重量負担が殆ど感じられませんでした。

勿論、プラス10数kgを背負っているわけですから鈍っていた脚と中臀筋あたりへの負担は相当なものでしたが、上半身は翌日にも疲れが溜まる事なく快適なのは驚きました。

荷物の出し入れをして、再度担ぎ上げる時に「こんなに重かったのか…」と面食らうくらいの重量でしたが、担いでしまえばフィットして荷重を巧みに分散してくれます。

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Nikon Df + AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR

 

 

 

小物の収納場所が多いのも使い勝手の面で秀逸です。

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特に雨蓋の部分の収納が2気室になっているのが何より気に入りました。直ぐにアクセス出来る雨蓋部の収納は便利なのですが、荷物を詰め込み過ぎると上方が重くなって不安定だし、逆に少なくても荷物がポケット内で動いてしまって気になったりします。

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結局、本当に入れたいモノとは違うモノを入れてバランスを取ったりしてしまうこともあるので、バルトロのように2気室になっていると本当に重宝します。

 

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両サイドの縦長の収納は、登山系のWeb記事では「必要性がわからない」と書かれているものも見かけましたが、筆者は軽量のレインジャケットや虫除けスプレーなど、さっと取り出して使いたい物の収納に非常に役立っています。

600ccクラスのペットボトルも楽々入る縦長のポケットはかなり重宝すると思うのですが…。

バルトロは欠点らしい欠点が無いので、記事的に中立性を持たせるために重箱の隅をつつくようなマイナスファクターを書く必要があったのかとも思いますが、個人的にはこの左右の縦長ポケットはとても便利です。

 

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Nikon Df + AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR

 

 

 

ただし、初めてこのサイズのバックパックを買われる方はくれぐれも注意して下さい。自宅でパッキングして担いでみると意外なほどに軽く感じてしまうので、ついつい詰め込み過ぎてしまうかもしれません。

軽く感じるだけで、実際はバックパック+詰め込んだ荷物分の重量を持つわけですが、バルトロは「もっといろいろ持てるのではないか?」と、思わず過信させてしまい兼ねないほど荷重分散が巧みです。

良いバックパックを買ったからといって、一夜にして自らの体力が上がるわけではありませんから、現地に着いて緩やかな坂に差し掛かっただけで下半身が悲鳴をあげる…なんてことになるやも。そうなったら引き返すか、荷物を棄てて軽量化するしか方法はなくなります。そんな事にならないよう気を付けなくてはなりません。

そんな事にならないよう、筆者はよく装備と同じ重さの荷物をザックに入れて、城山ワークアウトと称して近場の丘陵地帯を歩き回って鎌倉時代城址などを散策したりしています。

あまりの装備なので、たまたま遭遇した人にはトラバースの最中の寄り道だと思われて声を掛けられたりして、たまに困る事がありますが。笑

 

 

 

 

また、今回のテスト軽登山では、半信半疑で導入した首の負担がZEROフックがかなり有用だったのも負担軽減に役立ちました。

HAKUBA 首の負担がZEROフック KH-STH

HAKUBA 首の負担がZEROフック KH-STH

  • 発売日: 2013/09/18
  • メディア: Camera
 

見るからにただのフックで、使ってみるまでは判らなかったのですが、これがびっくりするほど快適です。重さだけでなく汗をかくこのシーズン。もはやこのフック無しでのカメラ携行は考えられない程、費用対効果の高い製品でした。

 

 

それと、街歩きの時にも首から下げたカメラのグラつきが気になることがありますが、山歩きの最中は両手が塞がってカメラが手で支持できない事が多々あります。短い急登でもカメラが不安定だと登り難いですし、大事なレンズやカメラを岩や木にヒットさせて壊したりしないようにホルダーやホルスターは有用だと思います。

カメラが壊れる程度で済めば良いですが、切れ落ちた場所でバランスを崩したら大怪我をしたり、場合によっては命に関わります。

初心者向けと言われている山でも狭い登山道を踏み外したら急斜面を真っ逆さま…みたいな箇所は幾らでもあります。安全のためにもカメラを安定させるなんらかのアイテムは必要不可欠な装備のひとつだと思います。

 

さあ、あとは体力だけだ!笑