独眼流正宗

独眼レフを操る 下手っぴ写真愛好家の場末の毒舌ブログです。「頭の中に漠然とある感覚や印象を、気分や感情に左右される事なく、言葉や文字に置き換える時に、それらは初めて明確な意思や思考になる。」そのための自己反芻のようなモノでもあるので、興味のない方はスルーして下さい。

これからミラーレスに移行を考えている方々へ。

Z8はミラーレスにしては重量級の部類に入るカメラです。高性能なZマウントレンズは大口径化で重く巨大なモノが多く、街でのスナップにはあまり向かないというのが大方の評価で、Nikonもそれを意識してかパンケーキレンズや小型軽量の単焦点を幾つか販売しています。

Nikon(ニコン) NIKKOR Z 26mm f/2.8 実写レビュー | フォトヨドバシ

例によってヨドバシカメラさんのサイトですが、特にパンケーキの26mm f/2.8の描写性能は標準的な単焦点レンズを凌駕していると言ってよいほどのクオリティです。しかし、3〜40万円以上クラスの単焦点がズラッと並ぶZマウントレンズにあって、なかなかお手頃価格とはいえ、それなりの投資額になってしまいます。

 

そこでMF好きな筆者は、オールドレンズでのスナップを楽しんでみることにします。マウントアダプターだけでパンケーキより大きくなってしまうのはご愛敬。お気に入りのNIKKOR-S Auto50mmF1.4だとかなりコンパクトになるので普通のショルダーバッグでも持ち運び可能です。流石にMFの50mmだけでは「出先で見つけた撮りたくなるもの」…に対応できないので、大抵は万能レンズであるAF-S NIKKOR 24-120mm f/4Gも忍ばせていますが…。

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本当にこのレンズは魅力が色褪せません。NikonDfの修理保証も2027年まで延長されたようですし、それだけオールドレンズを現行戦力と考えて使い続けている人が多いのだと思います。

隅々まで死角のないミラーレス専用の最新レンズと比較したら旧時代的な写りではありますが、ミラーレスならではの強力な本体手振れ補正と、ピント追い込みに有利なファインダーでの拡大投影、そして追加になったシャッター半押しでの拡大投影解除機能により、本当にマニュアルフォーカスレンズの実用寿命が伸びたと思います。正直、手振れ補正が無いDf ではシチュエーションによっては三脚が無いと撮れない事もあったので、Z8は強力なアドバンテージと言っても差し支えないと思います。

 

ちょっと画角を変えたいな…という時は小三元に付け替えれば大抵のモノは撮れてしまいます。

f:id:muramasachang:20240318021440j:imageNikonZ8+FTZⅡ+AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR


f:id:muramasachang:20240318021449j:imageNikonZ8+FTZⅡ+AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR

どちらも売れまくったレンズで、中古相場が3万円台になっているFマウントの小三元と、5千円しないような50mm f/1.4のオールドレンズ…。つまりレンズ資産のない、初めてNikonを買う人でも、FTZと合わせて6万円もあればスナップ遊びには事欠かないという事です。

カメラのランクを落として、高いレンズを纏めて買うのも勿論ひとつの方法ですが、Fマウントという中古レンズが大量にあるNikonなら、カメラに目一杯投資して、レンズのお金が貯まるまでレフ機用のレンズを使うのもありです!

 

筆者は、レフ機→ミラーレスに関しては、カメラにしっかりと慣れてから本当に必要なレンズを吟味して買えば良いという考え方です。

メーカー側が、ファームアップで熟成を重ねてくれる考え方だからこそ、無理してでもZ8、Z9を買う価値はある…と思っています。

なので、個人的に購入を考えているのは14-30mm f/4や、85mm f/1.2、そしてPlenaあたりのFマウントでは実現できなかったレンズ達。確かにZマウントの24-120mmの解像力は驚愕レベルなのですが、このズーム域は暫く流用でも良いかな?という考え方です。

Nikon(ニコン) NIKKOR Z 24-120mm f/4 S 実写レビュー

こちらはフジヤカメラさんのZ24-120mmのレビューです。道路に落ちてるワッシャーまで写す、脅威の解像、描写力の記事を読むと大いに心揺らぐものはありますけどね。

 

同じような焦点距離で買い替えるなら、Plenaとかを一本買って毎朝、朝露したたる草花を目一杯玉ボケさせて撮る方が変化に富んでいて楽しいかな?と。

 

基本的には筆者も、レンズがあって、始めてカメラが活きる…という考え方ですが、Fマウントレンズは使い方次第で現役戦力に足るレンズが中古市場に大量にあるのです。

カメラを買い替えて、撮影のために20万円弱のレンズを買い揃えなくても、一番欲しい超高級レンズ一点突破で、他はFマウント流用だって全然間違いではない!そんな感じで選択肢を多いに拡げてくれるのがZマウントを選ぶ強みのひとつだと思っています。

 

 

 

 

 

ホエールウォッチの為に買うレンズで悩む話。

前回は欠航になりましたが、イルカ、ホエールウォッチクルーズは絶対に今年中に実現させたいと考えている筆者。

前回はダメ元で応募したので、レンズはそのまま小三元でと思ってましたが、入念に下準備をしてとなると、ひとつ困った事が。乗船にあたり運輸省に提出された手荷物の規則がある事です。つまり持ち込めるレンズに決まりがあり

単焦点は200mmまで

ズームは300mmまでとの事。

なんというか…カメラに詳しくない人が適当に設定したか、めちゃくちゃ詳しい人がハードルを上げるために設定したか、と言いたくなるほど素晴らしく微妙なラインが設定されています。笑

狭い船内で夢中でカメラを振り回して他のお客様に当てて怪我をさせたりするような事がないようにという配慮からなのでしょう。それにしてもフルサイズユーザーには難し過ぎる設定です。

クロップしてAPS-Cの便利ズームを使うか、若しくは70-300mmという少しランクの落ちるズームレンズを使うか…。画質を上げたければAF-S NIKKOR 120-300mm f/2.8E FL ED SR VRや、AF-S NIKKOR 200mm f/2G ED VR IIといった100万超えのレンズを使え!…という状況。笑

マイクロフォーサーズがこの規制の中では最強に思えてきました。笑

 

イルカやクジラがどのくらいの位置関係で撮れるのか、ワーキングディスタンスが全く不明なので300mmは欲しいですし、凄く近寄れた時に画角の自由度も欲しいので選択肢はズームになると思います。

300mm端のズームというと、Fマウントのステッピングモーターを採用したAF-P NIKKOR 70-300mm f/4.5-5.6E ED VRあたりが先ず頭に浮かびます。ミラーレスが台頭してきた時期に出してきたレンズでしたが、それまでの70-300mmとは明らかに違う画質を有したレンズでした。

Nikon(ニコン) AF-P NIKKOR 70-300mm f/4.5-5.6E ED VR 実写レビュー | フォトヨドバシ

もう一つの選択肢はTAMRONがZマウント用に出している70-300mm…基本的にはこの2択になると考えています。

TAMRON(タムロン) 70-300mm F/4.5-6.3 Di III RXD Model A047 実写レビュー | フォトヨドバシ

今回もヨドバシカメラさんのサイトを引用させて頂いております(感謝)

 

画質の好み的にはNikon純正Fマウントです。ただし今後の運用を考えるとアダプターを必要としないZマウントのレンズを買う方が…とも。

値段も現時点では、中古のNikonよりTAMRONの新品が安いのです。何より70-300mmというレンズの具体的な活用法が筆者にまだ見えてないので、より難しい選択になっています。どちらも軽量なので、旅のお供にバッグに忍ばせる程度の発想しかない状況。

基本的には「コレをこう撮りたいから、このレンズが欲しい」が、レンズの購入動機であって「規制がこうだから、このレンズを買う」は、購入に対する判断基準が曖昧過ぎて難しいのです。取り敢えず、乗船機会まで悩む事にします。

 

 

おまけ

来たる3月14日、神戸の王子動物園から繁殖で多摩動物公園に来ていたユキヒョウのフブキが円山動物園にお引越しです。

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f:id:muramasachang:20240310194748j:image公益社団法人日本動物園水族館協会ユキヒョウ管理計画とはいえ、なかなか会えなくなってしまうのは寂しい限りです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オールドニッコールの確かな設計がミラーレスでも活かされる!

久々に猛毒ブログです。出版物のタイトルは控えますが、Z9発売ほどなくして筆者が購入したムックには、オールドレンズ作例として滲みまくりで色褪せしまくりのクズみたいな写真が載っていました。「嗚呼、我がお気に入りのオールドレンズ達も、遂に高画素化の煽りを受けて戦力外なのか…」と、寂しい気持ちで本を眺めていました。そして、その事がミラーレスへの変換を大いに躊躇していた部分でもあります。

 

f:id:muramasachang:20240303152557j:imageNikonZ8+FTZⅡ+NIKKOR-S Auto50mmF1.4 ISO64 1/60s

薄暗い宿泊施設の廊下。なんの気なしにNIKKOR-S Auto50mmF1.4で撮影してみたのですが、ムックに載っていた写真とは別物の写りに驚きました。左の一番手前の壁に樽型の歪曲収差が見られますが、他は概ね良好、発色も非常にナチュラルです。暗部も潰れずしっかりと粘っています。

あれ?筆者がムックで見たこの写真はなんだったのだろう?と首を傾げました。色もおかしければ、ピント面もぐずぐず…空の色なんてブルーグレーで、酷い青空の色だったんです。

 

f:id:muramasachang:20240304090230j:imageレンズの違いはありますが、2970円もするムックなのでAmazonの口コミと同じレベルではっきり書きます寄稿依頼されるプロとしてあるまじきレベルで撮影技術が無いか、Zレンズを買わせるためにオールドが使い物にならないかのような忖度した記事をでっち上げたかの何方かだと思ってます。

オールドレンズだと不得手なシチュエーションの作例だけでなく、特性が活きる作例をきちんと載せなくてはアンフェアです。事実、他の写真家の方が同じムック内で、お気に入りと称するAF-S NIKKOR ED 300mm f/2.8Dで撮った作例は見開きの写真になるような素晴らしい写真でした。

いずれにせよ、このページを担当したライターの記事は一生信用しない事にします。

そしてオールドレンズがレンズ資産として普通に使えるなら、もう少し早いタイミングでミラーレスにしていたという事も明言しておきたいと思います。

 

 

f:id:muramasachang:20240227055129j:imageNikonZ8+FTZⅡ+NIKKOR-S Auto50mmF1.4  ISO1600  2.0s

このノイズ乗りまくりの写真は営業時間が終わった某病院のロビー。実際は真っ暗になっている場所で、構造物にカメラを置いてパンフォーカスで通りすがりに撮影したもの。

タイルカーペットから天井までの水平が若干湾曲してる程度で、垂直のラインは綺麗に並んでいます。画面左端の椅子の足が前側も少しだけハの字で開いている事が、歪みがない写真なのではっきりと見て取れます。

 

どんなに電子補正が良くても、元のレンズのクオリティが低くてはどうにもならないのが、この手の撮影。凝った撮影でなく正味10秒にも満たない撮影でこの写真が出てくるのは、正直驚き以外の何ものでもありません。

確かに、逆光耐性などは現代のレンズとはコーティングの次元が違うので、全く比較にならないほど低いかもしれませんが、オールドレンズが元々持っていた描写ポテンシャルの高さが、カメラ側の補正で更に活きている感じです。

元々、1950年代後半から60年代に設計、製造されたレンズは高級宝飾品と同じような扱いで、陳列ケースに並べて売られていた物。当時の日本のものづくりの粋を集めて作られた逸品だったのですから。

マニュアルフォーカス時の撮影のためのアップデートも施してくれるのですから、使わない手はありません。電子接点が無かろうと、モーターが内蔵されてなくてAFが使えなかろうと、FTZを介してZシリーズに着けられないFマウントレンズはないのです。描写が好きなら古いレンズもガンガン使うべき!わざわざ買い足してまで…とは思いませんが、手持ちのオールドレンズ は立派なレンズ資産ですよ!

 

 

 

旅路にて、改めてFマウントの24-120mm f/4のポテンシャルの高さを思い知る。(佐原編)

佐原に着いたのが15時頃。銚子で疲れてパンパンになった脚を休ませたいところですが、翌日の天気予報が微妙なので、サラッと見たい街並みだけ流してくる事にしました。

それでは拙い作例集ですが、夕暮れの水郷都市の佇まいをお楽しみ下さい。

 

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f:id:muramasachang:20240303090739j:image小野川沿いの古い建物が残る街並みは、まさに川を水路として栄えた水運都市の景観が残り、見事な佇まいを見せています。

 

ところで…皆さんは小江戸と小京都の違い、わかりますか?

小江戸は、水運により江戸と直接取引があった町だけが名乗れる称号

小京都は、京都と同じように建物の間口の広さで税率が変わった町。いわゆる「鰻の寝床」と呼ばれる、間口が狭いのに奥行きが長い建物が連なる町並みを持つ都市だけが名乗れる称号

日本には小江戸で小京都というダブル称号の街は一箇所しかなく、それは栃木市になります。


f:id:muramasachang:20240303090735j:imageこの橋は、30年ほど前にコンクリートに作り替えられていたものを景観に合わせて木製に戻したのだそう。こういった景観に配慮した再生は大歓迎です。


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f:id:muramasachang:20240303090746j:image明治以降に建て替えられた洋風建築も素晴らしい佇まいを見せていました。この手の当時の贅を尽くした建物は、古い街並みの中にあっても嫌な存在感を発揮しないのが不思議です。

 

1ヶ月以上、雛めぐりというひな祭りイベントが催されている佐原ですが、この日は3/2に控えたさわら雛船春祭り目前だったからか、夕方は観光客はまばら。街並みをしっかり撮影する事が出来ました。

雛船春祭りは、お内裏様とお雛様に扮した一行が雅楽の音が流れる中、水上パレードするイベント。いつか超望遠レンズを携えて、パレードに合わせて再訪したいものです。


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f:id:muramasachang:20240303090731j:image江戸時代の情緒あふれる街並みは、重要伝統的建造物群保存地区に選定されて見応えたっぷりです。


f:id:muramasachang:20240303090711j:image地元の中学生が、楽しげに話しています。佐原の魅力は観光地化された景観でなく、人々が生活している街並みが残っているところだと思うのです。 


f:id:muramasachang:20240303090743j:image佐原に着いて感心したのが駅舎。駅前は特に古い建物があるわけではないのに雰囲気を運河沿いに保存された建物風にしてあります。駅は街の玄関口。第一印象はとても大切なので、このような取り組みには賞賛の声を大にしたいです。


f:id:muramasachang:20240303090700j:image見つけると思わず撮りたくなってしまう0番線ホーム。1番線側にしかホームが増設できなかった駅特有で、大抵はこのようにホームの端に切り欠きタイプで作られています。

新潟県内では割と見かけた気がするのですが、上越新幹線が出来るまで、特急停車駅だった東三条駅弥彦線信越線の1番線ホームを利用した切り欠きホームの0番線だったなぁ。

 

かなり長い期間、いつかは行きたいと心に秘めていた佐原は、素晴らしい水郷都市でした。一度来たからもういいや…ではなく、何度も訪れたくなる一級品の観光地。もう少し成田線の便が良ければ平日でも人がごった返す川越と肩を並べられるのになぁ…と、感じました。

拙い写真ばかりですが、街の雰囲気を少しでも感じとって、興味を持って頂けたら幸いです。

 

 

 

旅の手記の合間の箸休め…猫家さんの数珠丸くんに会いに川越へ

動物認証と瞳認証のテストを兼ねて、行きたいなぁ…と考えていた猫カフェ

猫カフェといえば推しのいる猫家さんに行かねばなりません。

大宮店の閉店とコロナ禍で数年会えてない数珠丸くんに会いに行く事にしました。

 

過去の記事と猫家さんの情報は一番下です!

 

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f:id:muramasachang:20240302172015j:image相変わらず、9割方おっとりして動じない漢です。この無愛想さと、たまに近くで寝てくれて撫でさせてくれる…ファン心理を見事に突いた接客術です。笑


f:id:muramasachang:20240302172019j:image窓辺にカッコイイ仔がいたので輪郭が白飛びする寸前で撮ってみました。この手の露出を一撃で撮れるのがミラーレスの強みでしょうか…。


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f:id:muramasachang:20240302172032j:image川越店は初めてでしたが、大宮の頃と雰囲気は同じ。猫まみれになりながらのんびりと過ごせます。


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f:id:muramasachang:20240302172022j:imageマンチカンの真一文字くんはカメラ好き。こちらが離れてもレンズを注視しながら…つまりカメラ目線でやってきて「撮ってよ」とばかりに目の前に腰を下ろすこと数回。きっとこの愛想の良さにやられているファンが沢山いる事でしょう!笑

 

猫カフェでの動物、瞳認証は正にボツ写真がなくなる撮れ高でした。のんびりとした雰囲気の猫家さんは猫好き、写真好きに最高!お近くにお出かけの際は足を伸ばしてみてください!

▼▽▼リンクはこちらです▼▽▼

猫カフェ「猫家(ねこや)川越店」埼玉県川越市

ワイド端60mmで猫カフェも自由自在。SIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM日常活用術。 - 独眼流正宗

猫カフェ「猫家」大宮店さんの数珠丸くんをモデルに拙い作例集 - 独眼流正宗

 

 

旅路にて、改めてFマウントの24-120mm f/4のポテンシャルの高さを思い知る。(銚子編)

カメラを新調したので、今年は月に一回「旅行」に行こうと思っています。

まぁ仕事もあるので、あまり遠出は出来ないかもですが、これまで不踏の地で新たな発見が出来たら良いな…と思ってます。

 

1月はカメラ新調後にあまり時間がなかったので芦ヶ久保をプチ旅とさせてもらいましたが、2月は長年憧れていた千葉の水郷都市、佐原に行ってきました。日本地図作りで有名な伊能忠敬その彼が養子でありながら商才で辣腕を振るい、町の名主にまでなり、度重なる飢饉や苦難を乗り越えて財を成した町です。伊能忠敬の人生は隠居後の天文学や地理学の時代より、隠居前の佐原での半生の方がドラマチック。個人的には、紫式部みたいなファンタジーより、余程、伊能忠敬の方が大河の主人公に相応しいと思ってます。

 

 

では、旅の話に戻りましょう。人数が集まらなかったり、海の状況で欠航してしまいますが、銚子のイルカウォッチングクルーズも数日前に申し込み、始発電車を乗り継いで先ずは一路、銚子へ。

旅はほぼレンズ一本。今回はAF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VRで乗り切ります!

 

f:id:muramasachang:20240229033533j:image銚子駅に着くなりホームを半共有している銚子電鉄の車輌がお出迎え。京王線沿線で子供時代を過ごした筆者には嬉しい京王2000系です!


f:id:muramasachang:20240229033611j:image隣の仲ノ町駅には車輌基地があり、醤油工場のタンクを背景に写真が撮れます。実は京王線沿線の前、幼稚園に上がるくらいまでは池袋に住んでいたので、丸の内線カラーに塗られた車輌もまた郷愁を誘います。

 

f:id:muramasachang:20240229103540j:image木造の仲ノ町駅の入り口にはオロナミンCの看板が。レトロイメージのために着けられたアイテムなのでしょうけど、雰囲気に合っていて良い感じでした。

 

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f:id:muramasachang:20240229033621j:image本銚子駅とその周辺。単線の鉄道は草木を掻き分けながら走るイメージが最高に合いますね!

 

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f:id:muramasachang:20240302143406j:image駅前にはスイセンキズイセンの花が日影でひっそりと可憐な花を咲かせていました。

 

f:id:muramasachang:20240302143013j:image「地球のまるく見える丘展望館」という施設からは、なんと富士山が!屏風ヶ浦越しに富士山が見えるとは何ともラッキー。地球が丸いので東京で見る富士山のように手前の低い山は視界に入らず、平らな地面から富士山の上の方だけが見える景色は、初めて見る光景で何とも言えない風情がありました。


f:id:muramasachang:20240302143007j:imageイルカやホエールウォッチングをやっている銚子海洋研究所さんの「世界一ちっちゃな水族館」では、こちらの動きに敏感に反応しまくるサビウツボの可愛さにやられました!ちょっとペットとして飼いたくなりました。(この時点で明日の出航は難しそうですね…などとスタッフさんとお話ししてました)


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f:id:muramasachang:20240302143035j:image屏風ヶ浦で問答無用のジオアートを堪能し…

 

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f:id:muramasachang:20240302151259j:imageマリーナで銚子海洋研究所さんの船を見て犬吠埼方面へ。途中の犬岩は、なんとなく犬というより軍手で作るウサギさんのパペットみたいでほのぼのした気分になります。

 

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f:id:muramasachang:20240302143028j:image沖の方まで白波が立つほどの高波。この時点で明日のホエールウォッチングは諦めましたが、写真的には荒れた海が撮れてテンション上がりました。犬吠埼灯台では白いポストも拝み、一先ず銚子から撤収。宿泊先である佐原に向かいます。

 

f:id:muramasachang:20240302143104j:imageホテルにチェックインして、先ずは写真のチェック。そうこうしてると銚子海洋研究所さんより欠航のお知らせの電話がかかってきました。まぁ予約時点で天候は予期してたのでノーダメージです。

 

Z8にして、Fマウントの寿命も伸びた感じがします。最新のZレンズの凄さには及ばないものの、AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VRの描写に不満はありません。個人的にはNikonの一眼レフユーザーであれば、レンズは後回しになってでもミラーレス買い替えはかなり有効な手段に思えます。カメラ側の補正もあるので便利な小三元の歪みが減り、かなりカメラを変えた恩恵にあやかれる筈だと思います。

 

佐原編につづく

 

 

 

 

シャッターボタン半押しでの拡大表示の解除機能と鳥認証

今回のアップデートで、筆者が個人的に最も歓迎した機能は題字のとおり「シャッターボタン半押しでの拡大表示の解除機能」です。

実は、オールドレンズ 使用時の「拡大表示オフ」をどこかの機能ボタンに割り当てられないか?とアレコレ弄っていた最中だったからです。

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筆者は右手の指で届く範囲の4つのボタンに様々なAFエリアモードでの撮影を瞬時に対応できるよう割り振ってます。

◯AFボタンにはその時々の任意のAF

◯サブセレクター(十字キーのボタン機能)には3Dトラッキング

◯Fn1にはカスタムワイドエリア

◯Fn2にはシングルポイント

…といった感じで、状況に応じて様々なAFが使えるようにしています。

そこで思っていたのが、当たり前ですがこの4つのボタンがマニュアルフォーカス時に遊んでしまってる事でした。

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デジタル一眼カメラになって、筆者が一番ありがたいと感じてるのはマニュアルフォーカス時の拡大機能です。これは大判カメラのルーペでピントを追い込むやり方の現代版のようなもの。レフ機時代は背面モニターで、ミラーレスならEVFでもモニターでも簡単にピントの追い込みが出来るので最高に助かる機能だと思っています。フィルム時代のマクロ撮影などどれだけ失敗したことか…笑

ミラーレスになり、カメラ本体にも手振れ補正があるのでオールドレンズ や手振れ補正非搭載のレンズを使う際も、無理に爆速シャッタースピードにしなくても手振れしにくくなりました。それまでは撮影を成立させるために、三脚を常に使うか、ISO感度なり、シャッタースピードなりの設定に皺寄せが行っていましたので、撮影の幅が確実に拡がりました。

アップデートまでは、せっかく追い込んだのに拡大表示を戻すボタンが微妙な位置で、カメラが動いてしまうという感じでしたが、このアップデートでマニュアルフォーカスの操作性が格段に上がりました。

実はZ8を導入して一番驚いたのはオールドレンズ のNIKKOR-S Auto50mmF1.4の描写の確かさでした。

カメラ内で多少補正がかかるとは言え、建物の廊下などで撮影すると水平も垂直もしっかり揃うのです。Zレンズの凄さで導入したはずのミラーレスで、逆にオールドレンズ の凄さを目の当たりにさせられた感じです。

 

新たに加わった鳥認証についても少し書いておこうと思います。Z9で試したのは800mm f/6.3でしたので、FTZを介したSIGMAとは単純比較できませんが、概ね良好です。

f:id:muramasachang:20240226153846j:imageNikonZ8+FTZⅡ+SIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM

少なくとも、シングルポイントでAFして、3Dトラッキングに切り替えて追おうとして「えーっ!鳥いるんだけど…」って事は格段に減りました。きちんとグレーの枠ふたつで鳥認証と瞳認証とで追いかけてくれます。

 

特筆したいのは、このアップデートは、最新のAF機能を装備したカメラであるにも関わらず、マニュアルフォーカスで撮るユーザー、長年使い慣れたオールドレンズに拘るユーザーにもフレンドリーな対応であると言う事。

最近はリコールのアナウンスとか、色々ネットでは囁かれてますし、鬼の首を取ったかのようにネットで吠えてるアンチも沢山いますが、この辺りが、Nikonとユーザーの信頼関係に繋がっていると思います。