古都奈良を散策、NIKKOR Z 85mm f/1.2 S、NIKKOR Z50mm F1.2Sは重い、大きい?それを理由に、描写を棄てる選択肢はない。
所用で関西方面に行きました。時間的余裕があったのでホテルを10時にチェックアウトして、新幹線ではなく近鉄電車で奈良へ行き深夜バスで帰京する事に。11時頃近鉄奈良駅に到着し、バスの時間まで奈良を散策する事に。
NIKKOR Z 85mm f/1.2 SとNIKKOR Z50mm F1.2Sを持参していたので、例によって「拙い絞り開放作例集」用の写真も撮ってみました。
先ずはNIKKOR Z 85mm f/1.2 Sで、カメラはNikon Z8、全て絞り開放です。
奈良公園周辺は野生の鹿さんだらけ。「おせんべ持ってませんか?」って顔をあげて近付いてくるのは、海外の人でなくても行きたくなる可愛さです。









発情期でもなく、昔に比べて観光客が激増して貰える鹿せんべいが増えたからでしょうか。食べるものが乏しい真冬のこの時期でも、鹿さん達はとてもマナーが良く奈良の街と共存しています。


ピン位置で描写がこれだけ変化するレンズなので撮っていて楽しいのがこのレンズ。土壁はF1.2で手前にピンを置いて撮ると被写界深度ペラッペラですが、あくまでも絞り開放の作例としてボケ具合を見て下さい。

奈良県庁の隣にある巨大で綺麗なバスターミナル。これもF1.2ですが無限遠に近い位置にいる人にフォーカスしてるのでまた違った雰囲気です。はてなブログで少し解像度が落ちてますが、RAWで見ると、後ろ姿の人にしっかりピンした感じです85mmだとパースの狂いが極端に減るので、この手の構図をつい撮りたくなってしまいます。



世界遺産 興福寺の裏手(南側)の猿沢池に向かいます。ピンを手前に置いても溶かしきらないボケはやはりZシステムのF1.2レンズの共通項。一瞬だけ僅かに除いた弱々しい青空が曖昧な感じに色潰れせず、水面にしっかりと写っています。
次はNIKKOR Z50mm F1.2S。カメラは同じZ8で絞りは全て開放です。開発者自ら「絞りは要らない」と豪語したレンズの変幻自在っぷりには驚かされます!



時系列は前後しますが、興福寺本坊とその周辺です。もう絞りは要らないの本領発揮です!構図を作ってシャッタースピードだけ弄りシャッターを押すだけ。カメラ片手にスナップというより、殆ど写ルンですのような感覚。(まぁ重くて巨大ですが)それでこの写真が撮れてしまうのだから笑ってしまいます。
溶かしきらないボケは健在。度胸のある逃げないカラス君なら50mmでこの通りです。超望遠で開放(F4〜F6.3くらい)で撮っても目にピンをすると頭頂部などはボケたりします。50mm F1.2だとペラッペラの筈ですがボケがとんでもなく緩やかに連続性を持って始まるので写真が破綻しない。このポテンシャルは圧倒的です。
猿沢池周辺の卒川(菩薩川)。いつ行っても枯れてるんですが、流れてる事はあるのでしょうか?


猿沢池の西側のもちいどのセンター街を抜けて、ならまち方面へ。


下御門商店街を抜けて、世界遺産 元興寺方面へ。元興寺極楽坊の真向かいに、こんな昼呑みのお店が。あ、般若湯かもですね!





ならまち周辺は、カメラ片手にぶらつくには最高のロケーション。この日の奈良は薄曇りで最高気温0℃と肌寒かったので、観光客も殆どいなくて日常のならまちが垣間見れた感じでラッキーでした!ピーカン嫌いの筆者的にはアンニュイな感じで撮れて非常に満足度の高い散策になりました。
おまけ
奈良公園の一角にある、奈良公立博物館なら仏像館。NIKKOR Z50mm F1.2SをF7.1まで絞って、手前の看板にピントを置きました。個人的にはこのレンズ、絞って撮るのこの感じが秀逸です。被写体への距離感が明確に伝わるというか…。はてなブログがもう少し写真の解像度が落ちない仕様ならば、もっと伝わると思うのですが。そこが残念です。
NIKKOR Z50mm F1.2S片手に大阪の街をぶらぶらしたお話。(作例多数)
所用で大阪へ。筆者の親戚は大阪周辺に多かったこともあり、以前はちょくちょく来てたのですが、ひとり気ままに歩き回るのは25年ぶりくらいです。折角の大阪なので50mm片手に散策してみる事にします。
例によって、NIKKOR Z 50mm f/1.2 Sの絞り開放作例集です。明らかに絞った方が良い写真も多々ありますが、ご容赦のほどを。
はい空堀商店街
先ずは平面を斜めに捉えるという被写界深度ペラッペラのレンズにとって最も苦手とする写真から。ピント位置は「い」の字の上の辺りの屋根部分なのですが、画面全体にピンぼけ的な破綻がありません。f1.8でもグワッとボケが始まって破綻するレンズもある中、これは見事としか言いようがない。



手前にピンを置いた時と、スナップで適度な距離にピンを置いた時の画面のメリハリが絶妙です。
まっちゃまち(松屋町)の方に抜けて、長堀通へ。末吉橋を渡り、長堀橋駅を少し越えたあたりから宗右衛門町方面に南下します。



この辺りは完全に夜の街。ネオンのためにグチャグチャに引かれた電線の猥雑さが唆ります。
道頓堀を渡り、大好きな法善寺横丁を目指します。
法善寺周辺
法善寺横丁でのこの一枚は、敢えて手前の石畳にピンして、画面全体がボケているように仕上げてみました。それでもこの立体感のあるボケ。

人が常にいる場所なので、明るさからシャッタースピードを決めて、構図だけ決めてパシャリ!それでも苔玉化した御神体がこんな感じで撮れてしまうのには驚きしかありません!

本当にこのレンズ、RAW現像の手間がありません。Lightroomに入れて、必要なら露光量を調節するだけです。今までスナップは雰囲気を作るためにレイヤーとかで細かく範囲指定して現像してましたが、画面整理能力が凄すぎてその必要がありません。寧ろ弄れば弄るほど写真が破綻していく感じです。
千日通周辺


黒門市場
ピン位置で全く表情が違う2枚。同じレンズを絞り開放で撮っているとは思えないくらい仕上がりの違う写真になりました。遠目にピンを置くとこのレンズにしてはコッテリと色が乗ります。
いくたまさん(生國魂神社)に行く手前に素敵な坂とマンションが…。こういうのがスナップ散策の醍醐味です。そしてサッと撮るだけで、エグい遠近感で撮れてしまう。ベランダ柵の飾りもボケの階調の滑らかさを端的に表現出来ていると思います。
NIKKOR Z50mm F1.2Sはカメラを首から下げて歩き回るのが楽しくなるレンズです。絞り開放だけでも、その表現力の豊かさと幅広さに圧倒されます。
重すぎる?デカすぎる?いえいえ、レンズを何本も持ち歩く事を考えたら、ぶっちゃけこの一本だけで完結させてしまうのもアリなのではないかと思います。デカくて重いレンズも、それ一本で首から下げるだけで完結してしまうのだから、決して邪魔にはなりません。
そして、85mmと50mmのポテンシャルの凄さから、35mm f1.2にも興味が尽きない筆者でした。
Zシステムで実現したNIKKOR Z50mm F1.2Sという奇跡を堪能する話。
Nikonのミラーレス専用のZマウントのバックフォーカスは国内のカメラの中で最短です。その理由を「他のカメラにアダプターでZレンズを使わせないため」と勘違いしてる人が多いですが、このNIKKOR Z50mm F1.2Sが真の答えのような気がします。
ツァイスのbiogonで有名な、絞りを挟んで前玉から凹凸絞り凸凹という構成の対称型のレンズは、周辺減光や歪曲が発生しにくい利点はあっても、バックフォーカスが短くないと成立しないという欠点もあり、限られたカメラの広角レンズにのみ採用されていました。対称型である1982年発売のAi Noct Nikkor 58mm F1.2 Sもレフ機特有の構造でバックフォーカスが稼げず、8mm延長されて58mmになった経緯があります。
このBiogonタイプの対称型をミラーレスの特性を活かして50mmという焦点距離でようやく作れたのが、このNIKKOR Z50mm F1.2Sです。
(最新のNIKKOR Z 24-70mm F2.8S IIはこの対称型のズームレンズに刷新された事でⅡとなりました。こちらの描写もエグい!)
ベルテレ博士を敬愛して止まない設計者が「 ツァイスのベルテレ博士が人類に遺した宿題に対して21世紀の現在に応えた」というインタビュー記事を某カメラ屋さんのウェブサイトで目にした事があります。
今回の拙い作例集は、約90年という時空を超えて爆誕したNIKKOR Z50mm F1.2Sをしゃぶり尽くす事にします。

先ず、なんといってもこの立体描写力に脱帽です。NIKKOR Z 85mm f/1.2 Sの時もそうでしたが、薄いピント面から始まるボケの階調が素晴らしい。Nikonはダイナミックレンジの広さと、この奥行きや立体の描写が特に優れています。

写真は光を捉える作業、そして三次元を二次元に取り込む作業です。レンズの設計が稚拙だと、写真(二次元)をカメラで撮った(二次元)ような仕上がりになってしまう事があります。このレンズはテクスチャとマテリアルが浮かび上がってくるような写りです。




むさしの盆栽同好会さんが盆栽の展示をされていました。本来は絞って撮るものですが、今回は縛り開放作例集なのでご容赦ください!それでもこの立体描写力に圧倒されます。
真鶴





月に一度の愉しみ、真鶴のしょうとく丸さんに再々来訪。溶かしきらない立体感のあるボケはスナップにも風景にも大活躍です。ネット上には50mm f1.2はデカすぎる、重すぎるというネガティブな事を書いてる方々も散見しますが、この描写を目のあたりにすると、そのような思考は全部吹っ飛びます。
大阪に行く用事があるので、次回は大阪の街をスナップしてみたいと思います。
真鶴で地魚を食べて、伊東の温泉に浸かり、伊豆ぐらんぱる公園でイルミネーションを観てきた記録。
新年あけましておめでとうございます。ですが、記事は12月の第二週の話です。地魚が食べたくて、真鶴のしょうとく丸さんを再訪。そして翌日は伊東に移動して温泉を満喫し、伊豆ぐらんぱる公園のイルミネーションを堪能して来たのでサラッと記録。
実は11月にお手伝いに行ったアートイベントで、ぐらんぱる公園のイルミネーションのデザインをされてる方と知り合う機会があったので足を伸ばしました。
真鶴しょうとく丸さん






全てiPhone16ProMax
夕食、朝ごはん、やっぱり絶品で美味しゅうございました。
湯河原温泉 おふろcafe HITOMA


全てiPhone16ProMax
大室山
NikonZ8+NIKKOR Z 24-70mm f/4S
NikonZ8+NIKKOR Z 14-30mm F/4S
リフトがメンテナンスで休業でした。



NikonZ8+NIKKOR Z 24-70mm f/4S
伊豆ぐらんぱる公園 グランイルミ








NikonZ8+NIKKOR Z 24-70mm f/4S
グランイルミ最高でした!お近くに行かれた際は是非観てみて下さい!時間で大量のシャボン玉が宙を舞います。
井の頭自然文化園でNIKKOR Z 85mm f/1.2 Sの絞り開放作例を撮ってみた話。
前回に引き続き、NIKKOR Z 85mm f/1.2 Sの拙い作例集です。今回は井の頭自然文化園で、全撮影を絞り開放のF1.2で撮っています。
実は、今回は自分の楽しみのために来園して記事にするつもりはありませんでした。ですが一番最初に撮影した、檻の中を駆け回るテンを撮影して驚愕したので急遽、作例集用の撮影もした次第です。
しばしも休まず縦横無尽に駆け回るテン。ですが拡大してビックリです。
なんだ⁉︎このトリミング解像度は⁉︎はてなブログに載せた時点で少し画像は荒れますが、充分ポテンシャルを感じ取れるかと思います。キレッキレだけど決してカリカリではない。ペラペラのピント面から始まるボケの階調が見事で、それがテンの立体感を際立たせています。他のメーカーの85mm f/1.2 で、最高品質のレンズに与えられる称号を冠しながら、カリカリのピント面からいきなりグワッとボケが始まるレンズの作例も見ているだけに、あゝNikonで良かったと思わざるを得ません。
陽が少しかげってきたタイミングでホオノキを撮ってみました。ほぼ純光の淡い光が被写体とその周辺に満遍なく当たっていて、写真が最も苦手とするシチュエーションですがご覧の通り!2D内のボケで3Dを再現する、とでも言えば良いでしょうか。薄いピント面からなだらかにボケを増していくので、立体感が半端ではありません。


その辺の水族館より水が綺麗な水生動物園の方では、仄暗い水槽でもF1.2ならではの明るさでしっかり被写体を捉えてくれます。

適当に、その辺にあるものを撮っても奥行き描写が写真の湿度を爆上げしてくれます。RAW現像?ほぼ必要ありません。Lightroomに一度取り込んで、少しだけ明るさを調節してそのまま保存です。

逆光で無理矢理撮っても、解像度もご覧の通り。拡大すれば「この葉っぱがピント位置である」と当てられるレベル。逆光なので少しだけボケが荒れてますが、パープルフリンジなどは感じられず、充分に許容範囲です。
これだけごちゃごちゃした画面でも、橋を行く人がスパッと切り取られています。橋の欄干のボケの階調が見事の一言です。
仄暗い、階段も写真が苦手とする奥行き描写。絞って撮ってしまうと画面の奥行き感がなくなるシチュエーションですが、適当にピンを置くだけで前後の奥行きをボケが表現してくれます。

周囲の住宅街を歩きながらのスナップでも、しっかりと光を捉えてくれて雰囲気の良い写真に仕上がってると思います。フランク・ザッパのアルバムのタイトルに「黙ってギターを弾いてくれ」というのがありますが、このレンズは撮り手にこう語りかけてくるようです。「黙ってカメラを撮ってくれ」と。
Shut Up 'n Shot Yer Camera!
ここまでの写真は全てNikonZ8+NIKKOR Z 85mm f/1.2 S(絞り開放)で撮影しています。
おまけ
NikonZ8+NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S
フェンスの外を眺めて黄昏るベンガルヤマネコと、リニューアルされたリスの小径で駆け回るニホンリス。

NikonZ8+NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S
そして、お目当てのツシマヤマネコのフユト君は、やっぱりまだ展示一年未満で、ずーっと引っ込んで寝ていました。たまに起きてこっちを見て直ぐに眠るの繰り返し。でも姿が見れて満足でした!
NIKKOR Z 85mm f/1.2 Sの驚愕の描写と画面整理能力!
私の考える至高のポートレートレンズ、それはNIKKOR Z 85mm f/1.2 Sです。
NikonZ8+NIKKOR Z 85mm f/1.2 S
ただ写しただけの写真がドラマチックに日常を演出してくれます。
唯一の弱点は、 最短撮影距離が撮像面から0.85mという寄れないレンズである事。…ですが高画素機と併せて使うだけで、そんな事は全く関係ない事がわかります。

NikonZ8+NIKKOR Z 85mm f/1.2 S
前ボケの綺麗さ、ピント面からのボケの階調の連続性、素晴らしい描写ですが、トリミングしてみると更に驚きです。

NikonZ8+NIKKOR Z 85mm f/1.2 S
素晴らしい描写性能と撮像感(立体描写力)に脱帽です。
NikonZ8+NIKKOR Z 85mm f/1.2 S
夕暮れ時に、駅前の放置自転車を撮るだけで、もう映画のワンシーンのようです。
NikonZ8+NIKKOR Z 85mm f/1.2 S
敢えて画面中央のポールにピンしてみました。前ボケの処理、なだらかな奥行きと立体感のあるボケ。これぞ「レンズのNikon」が磨き上げた至高の1本と言った写りは見事の一言です!
NikonZ8+NIKKOR Z 85mm f/1.2 S
兎に角、ピント面からのボケの階調が自然で、それが撮像感に多大な貢献をしている事は明らかです。グロテスクなまでに生々しく、肉眼以上に被写体をクローズアップしてくれます。
NikonZ8+NIKKOR Z 85mm f/1.2 S
ここまでレンズがお膳立てしてくれると、自分の写真の腕が巧くなったかのような錯覚を覚えます。

NikonZ8+NIKKOR Z 85mm f/1.2 S
夜の街角も高繊細に切り取ってくれます。打ちっぱなしのコンクリートの質感、暖簾の素材やその厚み、肌触りまで手に取るようにわかります。

NikonZ8+NIKKOR Z 85mm f/1.2 S
わざと背景が煩くなるように、カラフルな遊具を被せて見ましたが、ピント位置をバッサリ、くっきり写し取ってくれます。はてなブログには掲載できる上限があるので、圧縮して載せているため少なからず画質は落ちますが、実際のサイズで見るとエグいレベルで解像しているのがわかります。


NikonZ8+NIKKOR Z 85mm f/1.2 S
別の日に撮ってる3枚ですが、その日の気温や、その場所の湿度まで写真に盛り込まれるような錯覚さえ覚えます。 公園の隅に放置されている間伐材ですら被写体になってしまう…笑ってしまいますが、本当にそんな感覚で散策が出来ます。
NikonZ8+NIKKOR Z 85mm f/1.2 S
冬の温かな日差しに照らされる、散らずに粘っている枯葉でさえも、なにか意味あり気な写真のようです。葉脈どころか、虫喰いの穴から差し込む光の反射さえ捉えています。
今回の拙い作例はこのあたりまでにして、また違うシチュエーションで撮影した場合はレポートしたいと思います。兎に角「F1.2でしか味わえない世界観」というものは劇薬です。薄いピント面からじわっと広がるボケの質と美しさ…誰もがその画面整理能力に驚愕すると思います。そして切れ味鋭い描写力は、過去の銘玉達を圧倒するクオリティです。蕩けるようにボケているのに立体感を感じる、このクリーミー且つ芳醇なボケにわざとらしさは皆無。何にレンズを向けても格好よく写してしまう…そんなレンズがこのNIKKOR Z 85mm f/1.2 Sなのです。










蕎麦は十割のセリ蕎麦と、追加で二八蕎麦を頂きました。美味しゅうございました。