独眼流正宗

独眼レフ、ミラーレス独眼を操る 下手っぴ写真愛好家の場末の毒舌ブログです。「頭の中に漠然とある感覚や印象を、気分や感情に左右される事なく、言葉や文字に置き換える時に、それらは初めて明確な意思や思考になる。」そのための自己反芻のようなモノでもあるので、興味のない方はスルーして下さい。

Nikon Zマウントの神レンズ

インターネットで「Nikon」「Z」「神レンズ」と検索すると、作例も載せてないweb記事がトップを占めます。

しかもレンズそのものが、まだそこまで多くないのに15選とか…八百万の神か!と言いたくなるような広告目的の提灯記事ばかり目立つので、それならば筆者も神レンズを挙げてみようと思います。

 

先ず「Noct」「plena」の名称を与えられたレンズは別格として外します。あのNikonが自ら作って別格としてるのですから、わざわざ神レンズとして取り扱わなくても良いでしょう。両方とも凄いレンズです!なので、それ以外のレンズから特筆すべきレンズを選んでみましょう。

 

NIKKOR Z 14-30mm f/4 S

f:id:muramasachang:20240131211946j:imageNikon公式ホームページより引用

NIKKOR Z 14-30mm f/4 S - 概要 | NIKKORレンズ | ニコンイメージング

先ずは広角ズームのNIKKOR Z 14-30mm f/4 Sです。F4通しの所謂、小三元レンズですが、写りはFマウント時代の大三元を凌駕しています。特筆すべきはワイド端14mmのズームで前玉が平らなこと。つまりフィルター類が特殊なブラケットを使わずに装着できるのです。これは画期的。それで軽くて画質も良いのだから非の打ち所がないレンズです。

ミラーレスは光学ファインダーだった一眼レフと違って、明るいレンズでないとファインダーの見え方に影響する…という事がありません。暗い場所でもISO感度を上げたり、シャッタースピードを遅くする事で、明るめにファインダーに投影する事が可能なので、広角で風景撮るのにそこまで明るさや、ボケ量は要らないわけです。

明るいレンズが絶対的価値観ではなくなったミラーレスレンズ特有の割り切りが、この比類なきレンズを産み出した感じがします。

今回、作例は全てヨドバシカメラさんのページに飛ばさせてもらってますが説得力充分の写真が並んでいます。

Nikon(ニコン) NIKKOR Z 14-30mm f/4 S 実写レビュー | フォトヨドバシ

 

 

NIKKOR Z 85mm f/1.2 S

f:id:muramasachang:20240201041614j:imageNikon公式ホームページより引用

NIKKOR Z 85mm f/1.2 S - 概要 | NIKKORレンズ | ニコンイメージング

説明不用の神レンズがこのNIKKOR Z 85mm f/1.2 Sです。

独眼レフという造語まで使って、レフ機に拘っていた筆者にミラーレス転向を真剣に考えさせたのはこのレンズです。有無を言わさぬ解像力。美しく且つ蕩けきらない絶妙なボケ。筆者が撮像感と表現する2Dにおける立体描写力。全てが高い次元で綺麗に纏まった強烈なレンズです。何故、Nikonがこのレンズに独自の名称を与えなかったのか謎でしかない。そのくらい凄いレンズです。

Nikon(ニコン) NIKKOR Z 85mm f/1.2 S 実写レビュー | フォトヨドバシ

Nikon(ニコン) NIKKOR Z 85mm f/1.2 S 実写レビュー | フォトヨドバシ

ヨドバシさんの作例も2回に分けての掲載。納得です。正直、このレンズが使いたいからNikonのミラーレスを買う…という選択は有り!そのくらい魅力的なレンズです。

 

 

Nikon NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S

f:id:muramasachang:20240204041633j:imageNikon公式ホームページより引用

NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S - 概要 | NIKKORレンズ | ニコンイメージング

Fマウントには「AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED」という、中望遠マクロ(マイクロレンズ)の銘玉がありました。Nikon曰く、大きく性能を上回ったそうで様々な作例を見ても10万ちょいで買えるレンズとは思えない描写性能を有している事がわかります。

Nikon(ニコン) NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S 実写レビュー | フォトヨドバシ

ヨドバシさんの作例を見ても、マクロだけでなく中望遠としてのキレのあるスナップに、ポートレートにと大活躍しているのがわかります。

花などのマクロ撮影好きは、是が非でも買いたい一本だと思います。

 

 

Nikon NIKKOR Z 800mm f/6.3 VR S

f:id:muramasachang:20240204050055j:imageNikon公式ホームページより引用

NIKKOR Z 800mm f/6.3 VR S - 概要 | NIKKORレンズ | ニコンイメージング

最後に紹介するのは、Z9とほぼ同時に出た800mm f/6.3です。テストさせて貰った時はあまりの軽さとコンパクトさに驚きました。本当に短時間なら手持ちもいける800mmです。前述のようにカメラの設定をファインダーに反映できるミラーレスなのでf/6.3という部分はハンディに感じません。寧ろ、800mm f/5.6より格段に日常使いがし易くなり、値段も下がった事の方を手放しに喜ぶべきと思います。

実際のテストでは、薄暗い茂みの中に隠れていた3羽の翡翠を動物認証で見つけて、枠に入れ続けていたのが印象的でした。筆者が持参していたレフ機ではそこにいる事すらわからなかったのですから。

Nikon(ニコン) NIKKOR Z 800mm f/6.3 VR S 実写レビュー | フォトヨドバシ

 

 

 

正直、Zマウントは困ってしまいます。パンケーキや、キットレンズの小型単焦点レンズですら描写を犠牲にしていないので、思わず欲しくなってしまいます。定評のある24-120mmの描写やAFも驚くレベルですし、確かに神レンズ候補が大量になるのは理解できなくはないのです。

なので筆者は、Fマウントとという不利なシステムに拘り、その制約された中で培われた光学ノウハウを遺憾なく設計に反映させた、新機軸のレンズのみを選んでみたつもりです。

お安めだけど凄いレンズと、高いけど驚くべき描写のレンズ。そしてZマウントだからこそ作れたレンズ。

これこそがZマウントの神レンズ候補に相応しいのではないかと考えています。

 

 

Nikon NIKKOR Z 50mm f/1.8 Sという標準レンズですら、息をのむような描写を見せてくれます。

正に、Zマウントに外れなし!です。