独眼流正宗

独眼レフを操る 下手っぴ写真愛好家の場末の毒舌ブログです。「頭の中に漠然とある感覚や印象を、気分や感情に左右される事なく、言葉や文字に置き換える時に、それらは初めて明確な意思や思考になる。」そのための自己反芻のようなモノでもあるので、興味のない方はスルーして下さい。

シャッターボタン半押しでの拡大表示の解除機能と鳥認証

今回のアップデートで、筆者が個人的に最も歓迎した機能は題字のとおり「シャッターボタン半押しでの拡大表示の解除機能」です。

実は、オールドレンズ 使用時の「拡大表示オフ」をどこかの機能ボタンに割り当てられないか?とアレコレ弄っていた最中だったからです。

f:id:muramasachang:20240226032627j:image

筆者は右手の指で届く範囲の4つのボタンに様々なAFエリアモードでの撮影を瞬時に対応できるよう割り振ってます。

◯AFボタンにはその時々の任意のAF

◯サブセレクター(十字キーのボタン機能)には3Dトラッキング

◯Fn1にはカスタムワイドエリア

◯Fn2にはシングルポイント

…といった感じで、状況に応じて様々なAFが使えるようにしています。

そこで思っていたのが、当たり前ですがこの4つのボタンがマニュアルフォーカス時に遊んでしまってる事でした。

f:id:muramasachang:20240227053557j:image

デジタル一眼カメラになって、筆者が一番ありがたいと感じてるのはマニュアルフォーカス時の拡大機能です。これは大判カメラのルーペでピントを追い込むやり方の現代版のようなもの。レフ機時代は背面モニターで、ミラーレスならEVFでもモニターでも簡単にピントの追い込みが出来るので最高に助かる機能だと思っています。フィルム時代のマクロ撮影などどれだけ失敗したことか…笑

ミラーレスになり、カメラ本体にも手振れ補正があるのでオールドレンズ や手振れ補正非搭載のレンズを使う際も、無理に爆速シャッタースピードにしなくても手振れしにくくなりました。それまでは撮影を成立させるために、三脚を常に使うか、ISO感度なり、シャッタースピードなりの設定に皺寄せが行っていましたので、撮影の幅が確実に拡がりました。

アップデートまでは、せっかく追い込んだのに拡大表示を戻すボタンが微妙な位置で、カメラが動いてしまうという感じでしたが、このアップデートでマニュアルフォーカスの操作性が格段に上がりました。

実はZ8を導入して一番驚いたのはオールドレンズ のNIKKOR-S Auto50mmF1.4の描写の確かさでした。

カメラ内で多少補正がかかるとは言え、建物の廊下などで撮影すると水平も垂直もしっかり揃うのです。Zレンズの凄さで導入したはずのミラーレスで、逆にオールドレンズ の凄さを目の当たりにさせられた感じです。

 

新たに加わった鳥認証についても少し書いておこうと思います。Z9で試したのは800mm f/6.3でしたので、FTZを介したSIGMAとは単純比較できませんが、概ね良好です。

f:id:muramasachang:20240226153846j:imageNikonZ8+FTZⅡ+SIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM

少なくとも、シングルポイントでAFして、3Dトラッキングに切り替えて追おうとして「えーっ!鳥いるんだけど…」って事は格段に減りました。きちんとグレーの枠ふたつで鳥認証と瞳認証とで追いかけてくれます。

 

特筆したいのは、このアップデートは、最新のAF機能を装備したカメラであるにも関わらず、マニュアルフォーカスで撮るユーザー、長年使い慣れたオールドレンズに拘るユーザーにもフレンドリーな対応であると言う事。

最近はリコールのアナウンスとか、色々ネットでは囁かれてますし、鬼の首を取ったかのようにネットで吠えてるアンチも沢山いますが、この辺りが、Nikonとユーザーの信頼関係に繋がっていると思います。