独眼流正宗

独眼レフを操る 下手っぴ写真愛好家の場末の毒舌ブログです。「頭の中に漠然とある感覚や印象を、気分や感情に左右される事なく、言葉や文字に置き換える時に、それらは初めて明確な意思や思考になる。」そのための自己反芻のようなモノでもあるので、興味のない方はスルーして下さい。

『 今月のGun 』Beretta M92F

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Berettaを撮るにあたり、先ずは小物の選定をしました。雰囲気作りのためにミリタリー系のzippoを置く事にします。筆者が所有しているミリタリー系は二つ、ブルーエンジェルスとネイビーシールズです。

 

f:id:muramasachang:20210823090627j:imageNikonDf+Micro-NIKKOR-P Auto 55mm F3.5

見た目的にはネイビーシールズが良いのですが、調べてみると海軍海兵隊にはBerettaは採用されなかったとあるので、ここは最初に正式採用を決めた空軍系のブルーエンジェルスを使うことにします。残念ですが、ネイビーシールズzippoはまた他で使える事もあるでしょう。

 

f:id:muramasachang:20210825054822j:imageNikonDf+Micro-NIKKOR-P Auto 55mm F3.5

実際の9mm弾のプライマー(銃用雷管)は、ニッケル製と真鍮製があります。プライマーがシルバーだと見慣れていない日本人には「おもちゃならでは」に見えてしまいそうなので塗装も考えたのですが、このままシルバーでいく事にしました。

 

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実際には角度の関係でプライマーは写り込んでませんが「神は細部に宿る」と言う言葉があります。最近はスティーブ ジョブスの発言のように扱われたりしていますが、元は欧州の建築の世界から生まれた言葉のようで、まだ建築家が様々な日用品のデザインをしていたマルチだった時代の名言です。

ミース・ファン・デル・ローエル・コルビジェなどが好んで使ったようですが、実際に誰が最初に使ったかは定かではないようです。

 

多くの人が気にも留めないような細かいディテールに注意が払えなければ、全体の出来も監修の甘い「それなり」の出来にしかならないという事。

日本の古い木造建築なども修復すると、外からは見えないような箇所も、見事なほど丁寧に細工や加工が施してあるのだそうです。

筆者はガンマニアではありませんが、ハリウッド映画の中のおかしな日本の描写のように、銃が好きな人に見られて「なんだこりゃ?」となるような写真にしたくはないのです。実際は、ツッコミどころがあるかもですが、マニアから見て許せる範囲内というのがあると思うのです。

 

 

撮影にはオールドレンズのMicro-NIKKOR-P Auto 55mm F3.5を使いました。当初は赤い布の上にでも置こうと思いましたが、同じイタリア製の革ジャンの上に置いてみました。

本来は黒い物を黒の上に置くのはご法度ですが、Berettaの塗装など、見た目の処理に時間をかけたので、金属(風)とグリップの樹脂、そして革のそれぞれ質感の違いがキチンとコントラストになり、シックな画面に仕上がっていると思います。

 

今回、たまたま安く手に入れたモデルガンをモチーフにしましたが、暫くおうち時間が続くと思うので、毎月一丁くらい安いのを仕入れて、見た目の処理をした上で作品撮りしていきたいと思っています。