AF-P DX NIKKOR 10-20mm f/4.5-5.6G VRはAPS-C専用の超広角レンズとしては軽さと小ささで群を抜いています。
実はステッピングモーターのレンズは初めてで、話には聞いていましたが、AFの速さと駆動音の小ささは驚愕レベル。一瞬、AFが動作してないのか?と、疑ってしまうくらい速くて静かです。
手元に届いたのが薄暗くなってからでしたが、急いで試し撮りに出てみました。
このレンズの第一印象は、軽くて手持ちのライブビュー撮影でもバランスが良く保持し易いと感じました。
そして、予想はしていましたが、やはり超広角はファインダーを覗いて撮るより、「もっと効果的に」と地面スレスレの位置からライブビュー撮影したくなってしまいます。
チューリップやネモフィラの季節なので、昭和記念公園で試し撮りしてみます。
ネモフィラはちょっとまばらで広角より望遠の方が良さそうな感じでしたが、このレンズのもう一つの特色である接写で対応してみました。付属のレンズフードが被写体に当たりそうなくらいまで寄って撮る事も可能なので、もっと密度の濃い花の群生地なら大胆な構図が活きてくるのではないかと思います。
ネモフィラより更に拙い感じですが、折角の広角レンズなので亀戸天神で藤も撮ってみました。
晴天の花が難しいだけでなく構図も慣れが必要だと感じました。筆者は、歪曲収差や四角の流れは広角レンズの味や醍醐味のひとつだと思っています。人の目が、ぼーっと眺めてる時の視野はとても広いですが、見え方が湾曲したりはしません。歪曲収差がある事で、肉眼よりも印象的な見せ方が出来るのが写真の良い所だと思っています。
そういう意味では、超広角レンズによる撮影は、楽しく、挑戦し甲斐のあるレンズではないか?と思うのです。
さて、懸案だったライブビューでの撮影ですが、筆者にはまだ慣れが必要です。シングルポイントAFであっても、ピントを合わせたい場所の液晶をタッチして、合焦と同時にシャッターが切れる感覚が慣れません。
たまに、こんな感じで中央の被写体にだけピンが来ていない事も。ちゃんと真ん中の花をタッチしてるのですが、こういうのは後からチェックしてみてかなりダメージ大きいです。笑
やはり筆者には、ファインダーを覗いてシングルポイントでAFを合わせる方が失敗が少なく感じます。慣れ…と言えばそうですが、撮る毎に拡大して再生して…みたいな撮り方は時間ばかりかかってしまって、リアルタイムで撮りたい衝動に対してシャッターを押してる感覚が無いのが、少々物足りなく感じてしまいます。
しかし、軽量で写りもそこそこ良く、手ぶれ補正も搭載しているこのレンズはお薦めです。NikonのAPS-C一眼レフで、AF-Pレンズが駆動するモデルを持っているなら買わない選択肢はありません。手頃な投資で表現の幅が一気に広がるのが、超広角や超望遠レンズの良いところ。被写体を探す視点の変化も併せて、楽しめる事は間違いありません。