独眼流正宗

独眼レフを操る 下手っぴ写真愛好家の場末の毒舌ブログです。「頭の中に漠然とある感覚や印象を、気分や感情に左右される事なく、言葉や文字に置き換える時に、それらは初めて明確な意思や思考になる。」そのための自己反芻のようなモノでもあるので、興味のない方はスルーして下さい。

コロナ禍の東京近郊の街並みの写真。

この投稿は、コロナ禍の東京近郊の様子を、個人的な記録として留めておくための記事でもあります。

 

 

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新宿の繁華街が、マスコミから感染拡大の諸悪の根源であるかのように悪者扱いにされていた2020年の春。カメラの修理でどうしてもニコンプラザ東京に行かなくてはならず新宿西口へ。

人と車の少なさは、まるで戒厳令の出ている内戦状態の国の光景のようでした。見慣れた新宿でこのような光景に出くわすとは本当に驚きでした。


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真昼間の撮り鉄の定点もご覧の交通量。

 

 

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昼呑みのメッカ、夜間労働者の憩いの街である赤羽もご覧の有り様。

 

手持ちの金をカウンターに置いて、注文の都度料金を回収されるような独特のルールがある呑み屋街。金が無いのに呑もうとするような人が沢山いて出来たシステムらしいですが、そんな呑兵衛の街すら閑散としていました。

 

 

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ほんの数ヶ月前まで外国人観光客でごった返していた両国の駅前もがらがら。

 

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駅隣接の観光案内所兼食事処の両国江戸NORENも閑古鳥が鳴いています。


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JR浅草橋駅。終電前にも関わらず、夜中の3時、4時のような雰囲気です。

 

 


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JRと私鉄の二路線が少し離れて並ぶ船橋駅前も人通りは疎ら。

 

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普段は人払いが大変な小路の商店街もガラガラでした。

 

 

この記事は3月中に写真を予め下書き機能でロードしてあったものです。

 

 

 

前回の記事で、ブログのひと月の画像容量をオーバーしてしまいました!笑

白谷沢の記事で圧縮させずに大量の写真を掲載してしまったので、写真の掲載が出来ず更新ができません。笑

 

超安物の中古ながら広角ズームを入手したり、そのチェックを御岳山のハイキングで試したり、書きたい事や、載せたい写真は沢山あるのですが…。汗

読者数が数百人、月の閲覧数が一万ヒットとかなら月1000円払って容量を3GBに増やして更新するのですが、閲覧数もミジンコレベルの場末ブログなのでご容赦下さい。

 

文字しか打てないので久々に猛毒記事をアップします。

 

 

前述の超安物広角ズームの話にもリンクしますが、ひとつ、これだけは書いておきたいと思います。

 

考えてみると、当HPに登場するレンズ群は、現在では二足三文で手に入る安いものばかりです。

カメラ本体もAPS-CのD7000 を、かなり長い期間使っていました。最近フル活用の超望遠の600mmも純正の桁違いの600mmと比較したら破格な値段のサードパーティ製です。

しかし、筆者は自分にはこれらの機材で充分だと思っています。無い画角は撮れませんが19mmから600mmまでの写真は画質がどうあれ撮れるのですから。

駅に貼るポスターの撮影依頼を受けるようなプロの写真家さんは、そんなわけにいかないでしょうけど、アマチュアであるなら手持ちの機材で撮って撮って撮りまくれば良いんです。

 

もし、最新の高級なカメラやレンズでないから良い写真が撮れない…などと考えている人が居るとしたら、それは大きな間違いです。

そういう人は高い機材を手に入れても、なんだかんだ理由を付けて写真を撮ろうとしないものです。

何故なら、写真が撮れないのは「自分の技術やセンスがないから」だという事を認めたくない…その事実を自らに突きつけたくないだけなのですから。

 

筆者は音楽を教えていた視点から断言します。

〇〇が無いからできない…と言う人の心理というのは写真に限らずそういうモノです。

「自分は高級な機材さえ揃えば凄い事が出来る」という幻想を、まだまだ自分自身で抱いていたいのでしょう。

 

しかし、途上国のプロは日本の中古市場で二足三文で売られているような機材で凄い写真を撮っています。

SNSには、筆者が卒業したD7000を使って凄い写真をアップさらている方がいらっしゃいます。技術を高めて機材のポテンシャルを最大限に引き出すような使い方をすれば良い写真が撮れる見本のような存在です。

そんな方々の写真を観ると、自分は日本に生まれて幸せだなぁと思う反面、もっと写真に真摯に向き合って、技術とセンスを磨かないとならないな…と、身が引き締まる思いです。

 

撮れない理由を、高いお金を払って高価な機材を購入することで解消しては、また新しい撮らない理由を探す。ただの機材マニアになってしまうより写真は撮って愉しんだ方がいいと思います!

 

筆者のように、技術もセンスも大した事がなくても、撮ってさえいればマグレ当たりで、たまに自分でも吃驚するような、お気に入りの一枚が撮れたりする事もあるのですから。

 

 

 

春を満喫!白谷沢で沢登り。

今年は春の花を、密を避けながら満喫できましたが、緊急事態宣言解除を皮切りに、また感染者が増えるのは必死。いつまた移動自粛になるかわかりませんのでプチ旅行、プチ登山に行ってみました。

 

この時期、まだ人が少なそうな棒ノ峰を望む白谷沢で、沢登りを楽しんできました。

 

この記事の写真は全てNikon Df とAF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VRによるものです。

 

スタートは名栗湖(有間ダム)です。

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ノーラ名栗、さわらびの湯バス停からダム方面へ登って行き堰堤を渡ります。戦国時代の忍城攻めで作られた石田堤を除いて、埼玉県では唯一のロックフィルダム

 

洪水吐の横の桜は丁度満開を迎えていました。

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白谷橋登山口はその先にあります。見切れてますが左手には登山届を入れるポストもしっかり設置してあります。

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春の穏やかな気候の中、暫くは登山道ハイキングが続きます。

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御神木の裏には小さな社がありました。

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藤懸の滝が見えるといよいよ沢登りの始まりです。春先なので水量は少なめです。
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倒木もあり一瞬ガレ場風に見えますが、浮石などは殆どありませんでした。
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新芽の緑が、春の訪れを感じさせてくれます。

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本来ならまだ肌寒い時期ですが、日が照ると汗ばんで暑いくらいの陽気。
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天狗の滝からゴルジュ帯に。沢登りのテンションは一気に上がります。
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結構険しいですが、鎖と補助ロープが完備されているので安全に登れます。

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ただし端が短くなって千切れたロープを前の人が使ったままにしていた事があり、カメラの一脚を使って手繰り寄せたりしなければならなかった箇所がありました。ロープは必ず次の人の為に垂らして先に進みましょう!

 

ゴルジュ帯の岩肌にイワウチワの花が咲いていました。
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白孔雀の滝沢登りは一段落。沢沿いの道を登って行きます。
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まだ緑に覆われていませんが、カメラ片手のゆるクラ△にとっては、どこを切り取ってもフォトジェニック。
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沢を抜けた先で一旦舗装された林道にぶつかります。その先の登山道にはカタクリの花が咲いていました。
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ゆるクラ△的にはその先の岩茸石で棒ノ峰山頂へは行かずに河又バス停方面に下ります。

滝ノ平尾根は眺望の殆どない樹林帯をひたすら下ります。丸太の階段の土が痩せてハードルのようになっていたり、関東ローム層の赤土ならではのスリッピーな急斜面が続き、楽しくテンションが上がる沢登りより数段ハードです。


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さわらびの湯まで戻ると満開の桜が名栗川(入間川)を彩っていました。

 

春を満喫できる素敵なゆるクラ△になりました。

 

 

 

 

 

 

棒ノ峰(棒ノ折山)は登山ガイドでは中級以上となっておりますが、滑らない沢登り登山に適した防水登山靴や装備があれば、ゆるクラ△の体力でも楽しめます。

下山用にトレッキングポールがあると便利だと思います。

皆さん、怪我なく安全な登山を!

 

 

2021年、緊急事態宣言解除後に春を探す。

二度目の緊急事態宣言が解除になりました。解除されたらされたで、また感染者が増加するのだとは思いますが、例年より早い桜の開花のタイミングなので春を探しにカメラを持って、極力、密を避けるような形で散策してみました。

 

 

大学通り 国立市

都内でも有名な桜並木のスポット。車払いをしたかったので、曇天でしたが平日の夜明け前に出向いて陽が差すのを待ってみました。

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通りかかる人がほぼ100%、スマホを取り出して撮影していく人気スポットです。

 

 

さくら通り国立市

大学通りに交差する桜並木。大学通りの撮影の数日前、7分咲きくらいの頃に撮影してみました。
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根川緑道 立川市

立川の桜…と言えば昭和記念公園ですが、サイクリングの際に頻繁に立ち寄っていた水源の緑道です。地元の人が多い感じのマイナースポットでしたが、今年は昭和記念公園が閉鎖中だったので例年より人が多い感じがしました。

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結婚式の前撮りをされていました。最近は、助手数名を引き連れて、人気の撮影スポットを何時間も占拠して前撮りをしているやれやれなカメラマンを結構見かけます。

しかし、この日はとても熟れた女性カメラマンの方で、数分で褒めまくりながらポーズを数回変えて、あっと言う間に撤収されて行かれました。センスと腕が良いのでしょう。寧ろ関心して眺めてしまいました。

 

マイナースポットですがカワセミなどの目撃例もあるそうです。モノレールの駅近なので興味のある方は春に限らず訪れてみてください。

 

 

石戸蒲ザクラ 北本市

東光寺の境内にある石戸蒲ザクラ。推定樹齢800年以上、日本五大桜に謳われる名木との事。

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カバザクラはエドヒガンザクラとヤマザクラ自然交配した、世界唯一の自生する品種なのだそう。

 

 

北本自然観察公園 城ヶ谷堤 北本市

堤と言っても江戸時代に荒川の水害から田畑を守るために築かれた堤の一部で見所は百メートルほどのスパンしかありません。ですがソメイヨシノと菜の花が咲き乱れて素晴らしいロケーションでした。

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大丸用水 稲城市

ここ数年、春先に大丸用水れんげまつりが行われる一帯です。水を入れる前の田んぼを持ち主の方が1日開放して開かれる地元のイベントですが、今年は例年より1ヶ月早くレンゲソウが開花していました。

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4月末から5月頭にかけてのイベントはどうなってしまうのかな?密を避けるために元々、開催しない方向なのかもしれませんが。

 

 

 

コロナ禍で鬱屈した一年でしたが、今年は春の訪れを感じる事ができました。

藤の花、薔薇、チューリップこれから花の季節を迎えますが去年のように閉鎖されたり、刈り取られてしまったりする事がないよう願って止みません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このページの写真はNikon Df にAF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VRを装填して三脚に据えて撮影。

 

 



あまりガツガツせずに、焚き火をしながら気長に野鳥を待つ。

最近こんな事を、ふっ…と考えます。

 

野鳥を撮る趣味カメラマンが、世間的にあまり好ましく思われてないのではないか?と。

 

所謂、「定点」とも呼ばれる野鳥が現れる人気スポットには、巨大なレンズを装填したカメラを載せた大型三脚がズラっと並びます。

その手の場所には、三脚マナーを呈する看板が立っていたりすることもあるので、地元の方の通行の妨げになっているような場合もあるのでしょう。

 

筆者は三脚禁止の場所で、三脚を据えて撮影している人がいたら、「三脚禁止ですよ」と通りすがりに軽めに注意を促す事にしていますが、高級な機材を使っている人程、ムスッとして無視を決め込んで使い続けます。

まるで「俺様は長年これでやってきてるんだ」と言わんばかり。

寧ろ、お手頃な三脚を持ち込んでるような人の方が「え?そうなんですか?」と直ぐに撤収します。これが現実です。

 

マナー違反、ルール違反をする人は論外ですが、最も印象が悪そうに見られているのではないか?と、考える要因は、何故か皆さんあまり愉しそうに見えない。笑

 

定年で退職して、平日の日中に時間があるようなオジサン世代の方々が多いように感じますが、一様に待ちくたびれて仏頂面で付近を占拠している光景は、同じ写真趣味の筆者からしても、正直あまり印象は良くないです。

 

野鳥を待っているのでワイワイと燥ぐわけにもいきませんけど、失礼を承知であえて言わせて頂くと、本当に取っ付き難そうな親父達が雁首揃えて並んでいる印象なんです。

 

カメラやレンズ、三脚を見ると、皆さん裕福で悠々自適な方々なのだと思います。

定年後に再就職やパートに出たりせず趣味を嗜めるような方は、基本的に裕福なのでしょうし。

でも、愉しいこと、好きなことをやってる筈なのに、バズーカレンズが立ち並ぶ、その周辺は空気が重たいんです。

 

 

 

花を撮ってる人達は笑顔で愉しそうにされている方が多いのに、この差はなぜだろう?と、筆者は考えました。

もしかすると「時間をかけて定点に来たはいや、なにも撮れずに帰るような事が続いて、撮れ高最優先に陥って、趣味を楽しむという視野が狭くなってしまっているのではないか?」と思ったのです。注意を促されても三脚禁止の場所で使い続けるような人は、もう自分の撮れ高の事しか考えられなくなってしまっている証です。

 

楽しい事をやってるのに、逆にストレス溜め込むなんて馬鹿馬鹿しいと思うのです。

高価な機材と、長年培った技術もお持ちの方々なのだと思います。とても勿体ないと感じるのです。

 

 

 

 

そこで、筆者は撮れ高に左右されず、楽しめる野鳥撮影を実践しようと考えました。

 

はっきり言って、この方式は場所が限定されるので、撮れ高は期待できません。

ですが、筆者にとっては数少ない休日をあまり齷齪せずに、のんびりと満喫できて気に入っています。

 

名付けてゆるアウトドア写活です!

 

焚き火台と、キャンプ椅子と、ミニテーブルが、安いモノなら一万円くらいで揃ってしまいます。

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これにガスコンロとポットでもあれば、ゆる〜くアウトドアが楽しめてしまいます。お湯を注ぐだけで食べれるインスタント食品とコーヒードリップのパックでもあれば充分。

外御飯効果で、美味しさ、満足度50%増しです!

 

 

 

焚き火やガスを使うので、遠征可能な場所は凄く限られてしまいますが、文庫本でも持っていき、鳥の鳴き声に反応して火の番が疎かにならない程度で写活するだけ。

火元を離れる為には薪でなく木炭を使う事になります。白昼は炎の出ない焚き火になりますが、それでも肉をじっくり焼いたりしながら半日楽しく過ごせます。

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リンクは筆者が、コロナ禍になってから買い揃えたものです。免許取り立ての頃(大昔)はソロキャンパーでしたが、その頃に比べてアウトドアグッズのなんと安い事。

種類もデザインも豊富でネットで見てるだけでウキウキしてしまいます。

 

幸い近場に、焚き火、バーベキュー可能な場所が何箇所かあるので、平日休みの人も疎らな公園で半日のんびりと過ごしたりしています。

 

珍しい野鳥の出現はあまり期待できませんが、焚き火の炎に燻され、癒されながら、まったりと過ごす事が可能です。

 

 

 

こんな写活もたまには良いのではないでしょうか?

 

 

 

被写体に対する変化について 後編

鳥の囀りに耳を傾け、路傍の花に四季の移ろいを娯しむ。これがどういう事かと言うと、端的に言えば、生きとし生けるものを尊ぶ…という事に尽きます。

 

観光地として著名な大自然雄大さを目の当たりにして環境保全の大切さを感じるのは、ある意味当たり前の事です。

しかし、身近な自然を敬愛しだすと、宅地開発や山林の伐採、川の水質などに敏感になっていきます。

 

日常的に目にする身近な小宇宙(いのちの営み)に配慮するようになると、今迄は気にも留めなかった「身近な自然が奪われていく事に対する敏感さ」が増していきます。

ツグミジョウビタキヤマガラシジュウカラはご近所の仲間感覚。

あぁこの場所は鳥達の餌場として定着していたのに、少し目を離したら宅地にされてしまった…そんな感覚になるのです。

まるでそれまでの自分が、いかに自分本位で優しさが欠如していたか?を、再認識させられるかのようです。

 

 

 

そして、日常的に被写体があるという事も、写真という趣味を改めて再構築する事ができました。

 

撮りたいモノが身の周りに溢れている。新鮮な感覚でした。

カメラを持って出かけないとやる気が出ない鉄道写真を撮っていた小学生の時以来の感覚でしょうか。笑

 

なにより一緒に写真を撮りに出掛けたり、互いに撮った写真を見せ合ったり、そんな仲間がいると写真は何倍も楽しい。

自分一人では行こうとも思っていなかったような流行りのスポットなどに出向くのも、仲間と一緒であればこそ。写真の活動の幅も一気に広がりました。

 

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人と人というのは、互いに影響し合い、育ち、進んでゆくもの。花博士との出会いは、改めて、その大切さに気付かされた有意義な2年間でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

被写体に対する変化について 前編

2年前の今頃、筆者は花なんてまるで興味のない人間でした。

もちろん桜並木や群生地に行けば「おおっ」となりはすれど、被写体としてなど一切考えていなかったのです。カメラを持ち合わせてればメモリーのような感覚で一応撮るという程度。

道端に咲く、誰もが知ってる花の名前すら知らない…そんな無感動な人間だったと思います。

 

しかし、ある人との出会いで、全てが変わったのでした。

その人の事は「花博士」などとふざけて呼んでいた程、花に詳しい人でした。

なによりもヌードしか撮っていなかった筆者の、初めての写真仲間だったのです。

 

ブログの最初の方に書いたように、筆者は写真を嗜むには恵まれた環境で育ったと思います。知識とか機材に恵まれ過ぎて、写真に取り組む姿勢が欠如していました。

 

花博士との出会いで筆者は初めて花を撮影する事を目的に仲間と遠出したのです。

 

その頃の筆者と言えば、運ぶのが面倒だとカメラは撮影場所に置きっ放し。必要な時はNikon1という1インチセンサーのミラーレスで適当に撮っているような状態でした。

 

初めての花の撮影は…楽しいの一言でした。

 

花博士とはそれ以降も、他の活動と並行しなが季節の花を撮りに行ったりしました。

筆者は花に興味を持ち、花しらべという花の名前を特定するアプリを購入。置きっ放しの一眼レフも手元に戻し、道端の花に注視するようにさえなったのです。

 

世界が一変しました。

 

何気ない道端に四季の移ろいを感じ、騒音とすら考えていた鳥の鳴き声に癒される。驚きました。こんな日常が筆者に訪れるなどという事は、まったく考えていなかったのですから。

 

そのような心境の変化は、それまでの価値観や人生観すらも一変させてしまいます。

 

無感動で飼い猫だけを溺愛していたような人生を送っていた男が、道端の雑草に心踊るようになるわけですから、これは変化というレベルではなく、正に変態(metamorphosis)です。

 

蛹から成虫になるかのように、モノの見方、見え方が丸っきり変わってしまいました。

 

 

実は、私の叔父もそうでした。

 

田舎の街で暮らす叔父は還暦を前に、祖父の遺産で左ハンドルの車を購入します。

いい車に乗りたいという純粋な欲求。しかし停車するたびに左ハンドルの車は道端がよく見えます。いつしか叔父は、いい車に乗りたいではなく道端の名もない草花への興味から左ハンドルの車を乗り継ぎ、カメラを持ち歩くようになりました。

 

その変化を筆者はは「へぇぇ」という感じで笑って眺めていましたが、まさか自分にも同じことが起きるとは夢にも思ってもいませんでした。

歳とった…と言えばそれまでですが、感動や自然の恵みに感謝する日々は、とても有意義な事に思います。

 

 

つづく

 

 

 

 

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写真は花を撮り始めてから半年くらいまでのもの。機材、レンズはランダムです。