独眼流正宗

独眼レフを操る 下手っぴ写真愛好家の場末の毒舌ブログです。「頭の中に漠然とある感覚や印象を、気分や感情に左右される事なく、言葉や文字に置き換える時に、それらは初めて明確な意思や思考になる。」そのための自己反芻のようなモノでもあるので、興味のない方はスルーして下さい。

紫陽花の季節到来!やっぱり花の撮影は難しい。(本土寺編)

個人的な感覚ですが、花の撮影というのは技術やセンスの差が出やすいと考えています。

撮れ高を確認しながら撮影できるデジタルカメラだと、風景写真の出来は技術的な差よりも、天候や日照などの自然現象がもたらすタイミングの差の方が大きくなってしまいました

かつては足繁く通うプロだけがモノに出来た「瞬間」ですら、たまたま行った人がスマホでモノに出来てしまったり…時代は変わりました。

しかし、花の写真というのは庭先で撮ったモノでも巧い人は巧い。AIが勝手に判断して良い加減で撮ってくれるスマホやオート撮影の写真では太刀打ちできない領域で、技術やセンスの差が如実にでる被写体だと思います。

この時期だと鎌倉の明月院の鎌倉石の参道の写真なんかがSNSに溢れます。基本的に人気と言っても素人評価なので、どこにもピンが来ていない写真を現実離れしたパステル色にレタッチして、斜光まで後付けしてるような写真が大人気になってたりはしますが、同じような画角でも巧い人の写真はやはり巧いと感じます。

 

先日、所用で近くまで行く事があったので松戸市にある日蓮宗の本山、本土寺で紫陽花を詣でて参りました。

f:id:muramasachang:20210613051117j:image写真のための日ではないのでNikonDf とAF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VRのコレイチセットでの撮影です。画像はRAW現像無しのJPEG出しで掲載用に圧縮しております。

 

本土寺日蓮の高弟・日朗によって開山された古刹で、往時には鎌倉の妙本寺、東京の池上本門寺と並び称された寺院。その境内はとても大きく美しいもので、日蓮直筆の史料なども所蔵されているようです。

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最古の建物は1310年のもので、自然木の形をそのまま利用した素晴らしい建物が残されておりました。

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さて、問題は花の撮影です。カメラ歴だけは長いのに花の撮影はまだ3年生になったばかりの筆者。花という被写体の底知れぬ難しさに直面しております。

f:id:muramasachang:20210613055731j:image景色として切り取ると、まぁまぁといったところですが花単体になると悩むところが多くなります。

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f:id:muramasachang:20210613060741j:image咲いている中では、際立っている個体を撮っているはずなのに、なんだかパッとしません。かと言って安易にレタッチするのも不本意ですので悩みどころです。

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f:id:muramasachang:20210613061632j:imageそして、やはり悩んだ時は基本に立ち返るのが最善です。

私の敬愛して止まない、植物写真家の埴沙萠さん(故人)に倣う事にします。

埴沙萠さんは道端の雑草(ご本人は雑草などという植物はない!と仰いますが)を撮るにも、三脚、フラッシュ、レフ板、レリーズを駆使して撮影されておられました。

プロ中のプロでも、そのように機材を駆使して撮影する植物を、一介のアマチュアがコレイチセットで手持ちでモノに出来る程、甘い訳はありません。

幸い紫陽花の季節はまだ続きますし、少々の雨でもフォトジェニックに変わるのが紫陽花。『埴沙萠チャレンジ』と称して、しっかりと準備をしてリベンジの舞台を目指そうと思う次第です。

 

 

つづく

 

 

 

 

 

警告…ハルマゲドン…接…近…。

大して土地勘もなく、題字とサムネイルで「吉祥寺だ!」と判った方はアラフィフです。笑

ブルース・ウィリスのせいで、すっかり外来語の頭のHは発音しない英語読みのアルマゲドンが一般的になりましたが、ヘブライ語読みのハルマゲドン幻魔大戦の劇場版アニメーションのヒットで、1983年の流行語と言っても差し支えないほど流行ったワードでした。

先日、所用があり深夜に立ち寄る機会があったので撮影してみました。終電前ですが、コロナ禍で閑散としているせいか、雰囲気は21世紀の街並み版、幻魔大戦のワンシーンのようです。

例によって、写真はブログ用に圧縮して掲載しています。先ずはTokina AF 19-35mm F3.5-4.5です。

f:id:muramasachang:20210608062253j:imageNikon Df + Tokina AF235Ⅱ 24mm 1/125秒 f/4.0 ISO400
f:id:muramasachang:20210608062223j:imageNikon Df + Tokina AF235Ⅱ 20mm 1/125秒 f/4.0 ISO400

f:id:muramasachang:20210608062326j:imageNikon Df + Tokina AF235Ⅱ 20mm 1/30秒 f/4.0 ISO800

正に背景が「金田パース」。笑

 

オールドと撮り比べてみようと、NIKKOR-S Auto 50mm F1.4 でも撮影してみました。

f:id:muramasachang:20210608074403j:imageNikon Df + NIKKOR-S Auto 50mm 1/125秒 f/4.0 ISO400

f:id:muramasachang:20210608074418j:imageNikon Df + NIKKOR-S Auto 50mm 1/125秒 f/4.0 ISO400

 

色味や描写、解像度など単焦点と比較すると当たり前ですが違いはあります。しかし、超広角レンズの視覚効果は、補って余りあるほど魅力的な場合があります。やり過ぎはよくないですが、フルサイズ換算で20mm以下のレンズは、安物でも一本持っていると表現の幅が一気に広がること請け合いです。

 

 

 

SIGMA 60-600mm テレ端作例集

筆者は裕福ではないので、なけなしのお小遣いでチマチマと機材を増やしているのですが、同じような境遇の方々に、少しでも機材購入の判断材料や、購入の為の日々の涙ぐましい貯金の励みになれば…と、思って拙い作例集を載せていたりします。

今回はSIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSMのテレ端限定作例集です。

はっきり言えば、D6が買えて、AF-S NIKKOR 400mm f/2.8E FL ED VRと1.4倍、2倍のテレコンポンっ…と買えるような人には、貧乏ブログの拙い作例集など屁みたいなものでしょう。

プロの使用感でも、D6に400mm f/2.8とAF-S TELECONVERTER TC-20E IIIの2倍テレコンで「ハチゴローと変わらない」というくらいなのですから、E Ⅲテレコン恐るべしです。

 

ですが、当ブログの基本姿勢は「貧乏人の、貧乏人による、貧乏人のためのブログ」です。

機材を頻繁に買い足し、頻繁にマウントまで換えてしまうような金満レポートは、リッチブロガー達にお任せして、飽くまでも「頑張れば、僕も私も手に入れられる機材」のレポートに徹したいと思います。

 

写真は例によってNikon DfにSIGMA 60-600mm を装着。RAW現像はせずJPEG出ししたものをブログ用に圧縮。撮影はマニュアルモードでテレ端の600mmで撮られた写真のみです。

 

f:id:muramasachang:20210531182435j:image1/2000秒  f/6.3  ISO800 手持ち撮影

先ずは、鉄道風景写真ならぬ翡翠風景写真。翡翠が遠過ぎて解像は微妙ですが、写真全体としては、まずまずのメリハリと仕上がりになっていると思います。

 

f:id:muramasachang:20210531182447j:image1/2000秒  f/6.3  ISO400 手持ち撮影

フェンスに留まった雀。テレ端解放での前後のボケ感が判る仕上がりになったと思います。やや暗かったり、ISOを上げると2線ボケみたいになるSIGMA 60-600mm ですが、そこそこ晴れた日でISOを上げなければ割と素直なボケ味だという事が最近わかってきました。

 

f:id:muramasachang:20210601235330j:image1/2500秒  f/8.0  ISO360 手持ち撮影

クロツラヘラサギの水浴びです。背後に人工の構造物があるので少し暗めにしてバタつくのを待ちました。

 

f:id:muramasachang:20210601235559j:image1/1000秒  f/6.3  ISO3600 手持ち撮影

シジュウカラです。写真としては平凡ですが背後の玉ボケで、レンズの感じが掴めるのではないかと。ISOが異常に高いのは玉ボケを狙っての事です。

 

f:id:muramasachang:20210602054512j:image1/1000秒  f/7.1 ISO320 手持ち撮影

コゲラは、木の上で比較的留まってくれるので割と撮り易い子です。日差しのある日だったので少し絞って撮る事ができました。後ろの枝のボケ感も煩くない感じです。

 

f:id:muramasachang:20210602074024j:image1/1000秒  f/6.3 ISO5000 手持ち撮影

ヒヨドリですが、高感度撮影のテストを兼ねてISOを上げまくって撮ってみました。ヒヨドリ自体は解像してますが、やはりノイズが出て背景のボケが汚くなりますね。

個人的な感覚ですが、ISOは800くらいまでが常用域で、3200くらいまでが緊急用と考えてます。

 

f:id:muramasachang:20210602074046j:image1/2000秒  f/6.3  ISO1600 手持ち撮影

バラと赤とんぼ。曇天なのでISOを上げめで撮ってみました。標準レンズで撮ると被写界深度が浅過ぎてボケボケになる所ですが、花全体をしっかりと描写してくれてます。

 

f:id:muramasachang:20210602222343j:image1/2000秒  f/6.3  ISO800  手持ち撮影

翡翠を撮りましたが、少し遠めなのでトリミングしてみました。


f:id:muramasachang:20210602222428j:imageNikon Df は抑画素機ですが、同じフルサイズセンサーでも、D850 のようなトリミング耐性に優れた高画素機だと、もっとくっきりと解像するのではないかと思います。

 

 

実はSIGMA 60-600mm は写活にフル活用しているので、テレ端でかなりの枚数を撮影をしているのですが、今回は参考になりそうな写真だけ厳選してアップしてみました。

60mmという標準域も撮れてしまうのが、このレンズの凄いところです。

 

f:id:muramasachang:20210602224002j:image60mm  1/500秒  f/6.3  ISO400  三脚撮影

f:id:muramasachang:20210602224012j:image600mm  1/500秒  f/6.3  ISO400  三脚撮影

三脚に固定して、水車を狙ってワイド端の60mmとテレ端の600mmで撮影してみました。どちらの描写も実用には充分なレベルです。

 

SIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSMは、高画素機の方がこのレンズのポテンシャルを活かせるのかもしれません。そのような活用法も、いつかこのブログで紹介できれば良いと思っていますが資金的には筆者には難しいです。苦笑

D850だけでなく、フラッグシップのD6あたりと組み合わせたら、いったいどんな仕上がりになるのでしょう?金満ブロガーさんの誰か、やってくれないかなぁ。笑

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コロナ禍に60-600mm があって良かった。

ゆるクラ△記事にも書きましたが、案の定という感じで感染者が増加し、ゴールデンウィークに併せて緊急事態宣言が再々発令されました。

そして、誰もが短過ぎると思っていた期間も延長。続々と宣言の範囲も拡がり、またお出かけしづらい日々が続いています。

 

そんな鬱屈する生活の中でつくづく思うのは、SIGMA 60-600mmが手元にあって良かったという事。これに尽きます。

超望遠レンズは外出自粛でも許される範囲である「適度な運動」程度の散歩においても写真を楽しむ事が出来る、最高の遊び道具となってくれています。

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下水道の整備とNOx制限の恩恵でしょうか?最近は少しの緑でもあれば、宅地として開発された街中でも珍しい鳥が居付くようになりました。

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そういえば、転勤族で都内を転々としていた筆者が、小学生の時に過ごしていたのが、武蔵野台地を流れ下り多摩川に合流する野川のすぐ脇でした。当時は生活排水が垂れ流しで猛烈な臭気を放ち、澱んだ場所では合成洗剤がブクブクと泡立っていた死の川でしたが、今は流域に翡翠の姿も確認されて、川遊びができるような川に生まれ変わっています。

 

600mmの恩恵は野鳥だけではありません。超望遠域が撮れるというのは、民地で濫りに入れないような場所の被写体も撮れる事を意味します。

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じっくりと接写を愉しむような撮り方はできませんが、撮りたいと思った被写体に直感的にシャッターが切れる感覚は、散歩には程よい感じです。

 

 

標準レンズで、ご近所のなんの変哲もないモノを撮る事も、写真としてはとても良い事です。そういった被写体を自らのモチーフにしている方も多いと思いますが、外出ができない状況下で、そのような撮影を余儀なくされているのは鬱屈してしまいます。

そんな中、肉眼で見た感じとは程遠い画角を切り取ることが出来る、超望遠レンズがあって良かったと心から思います。

 

 

期待はしてないが、もしDf 後継機が出るなら改善して欲しいポイント。

2013年の発売当初から話題はさらったものの、残念ながら後継機種を出すほど売れはしなかった我が愛機である NikonDf

フルマニュアルで撮るには本当に扱い易いカメラで、筆者は期待こそしていませんが後継機を首を長ーく(キリン)して待ち望んでいる一人です。

 

もし、Df-Ⅱ が発売されたら、Wi-Fi が非搭載の部分など、現代では当然の機能となった使い勝手の部分は大幅に改善されますし、機能的には当時のフラッグシップであったD4 から技術転用されたDf ですから、現在ならD6

いや、それめちゃくちゃ欲しいなぁ…というのが心の声です。

きっとお金がなくて買えませんけど。笑

 

Df では、操作性の部分で「なぜ?」みたいに思う部分もありましたので、細かな改善もされたら更に使い易くなるのではないか?と思うのですが。

 

Df での不満はいくつかあるのですが、一番困るのは折角ダイヤル式でISO感度の設定が可能なのに、ダイヤル上でISOオートが選べないこと。

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ISOオートの範囲の設定はメニューからで良いので、オートのON/OFFはL1 の下に欲しかったです。

あとはダイヤルをロックボタンを押しながら回すのが億劫なので、ダイヤルは通常回る状態にしてロックボタンの押し込みで動かないようにして欲しい。

 

同じような操作性のFUJIFILMのX-T シリーズはISOオートもダイヤル内で、ボタンも押し込みでロックなので、操作性が抜群に良い。FUJIFILMは開発陣の中にカメラが好きな人が多いのだろうなぁ…と思ってしまいます。

 

 

そして、Df-Ⅱ だけでなく、ミラーレスでZf なんて出したら楽しいと思うんだけどなぁ。

 

 

ちなみにレフ機好きの筆者ですが、Nikonから発表されたZ9 には、ちょっと期待しています。

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出典:Nikon

 

なんせ、あれだけ大風呂敷をひろげないNikon「D6 を凌駕する性能を目指す」と豪語したわけですから、期待せざるを得ない。

自社内での目標値とされたフラッグシップのD6 はとてつもないカメラなのですから。

肉眼以上に明るく見えてるような錯覚さえ覚える素晴らしい光学ファインダーに、冗談のような速度と精度のAF。

デモ機が殆どありませんが、実際に触れてみたら「時代はミラーレス」と言っているような人達も「レフ機ってこんなに凄かったのか⁉︎」と仰天されると思います。そのくらい非の打ち所がないカメラ。あれを凌駕するのは至難の業だと思います。

 

 

ミラーレス一眼の最大の弱点は、多くの人が高速の動体に不向きと指摘するEVFではなく、バッテリーの保ちです。

そしてボディをいかに小型にしても、ミラーレスはフランジバック(マウントからセンサー部までの距離)が短く、テレセントリック性を要求されるので、画質の為には後玉の性能を上げる必要があります。つまりボディをどれだけ小型化してもレンズが不釣り合いなほど大きくなってしまうのです。

Nikonでさえ、Fマウントレンズがほぼ完璧に動作するマウントアダプターFT-Z を出しましたが、ミラーレスでは拘りのFマウントからZマウントにシフトせざるを得なくなりました。

 

ミラーレスの売りは小型化だと勘違いしているYouTubeには苦言を呈せられたようですが、ミラーレスで画質を求めたら小型化とは程遠いレンズが必要になるんです。

それなら縦グリ内臓で、弱点のバッテリーを補いながら放熱機能を高めた方が得策だと筆者は思っています。

 

ホールド性能も上がって、重くはなっても撮りやすいのではないかと思います。

 

 

 

再三、経営難が指摘されるNikonではありますが、これだけ突出した技術力があれば、ブランドを欲しがる海外資本は山ほどあってブランドは潰えない!と、筆者は考えています。

 

一店舗の集計だけでミラーレスが売れてるかのような記事を捏造して家電メーカーに擦り寄っている雑誌(?)もありますが、未だに台数として売れてるのはキヤノンNikonのエントリー一眼レフです。そして海外のシェアも膨大にあります。

 

それに現時点で、フラッグシップの一眼レフを凌駕しているミラーレスはまだ存在しません。一眼レフはなくなる…と見当違いをしている人が沢山いますが、今からレフ機を買っても、壊れて買い換える時まで絶対に一眼レフは存続します。

 

何故なら、ミラーレスにはレフ機と比較して優位な箇所もありますが、弱点や克服しなくてはならない課題も大量にあるからです。

 

だから、Df-Ⅱ 出ないかなぁ…。出ないよなぁ。苦笑

 

 

 

 

 

 

 

 

Tokina AF 19-35mm F3.5-4.5(AF 235 Ⅱ)のまとめ

今年は春の訪れが早く、緊急事態宣言解除と再開の間に少しだけ花を愛でる事が出来ました。

 

去年は春を告げる花々の殆どが見られなかったので、当時「花撮影一年生」だった筆者にとっては残念な春であったのを覚えています。

 

 

2年ぶりに亀戸天神社に行ってみました。自由に出歩けて、見頃に合わせられるご時世なら満開のタイミングで撮影出来たのかもしれませんが、そこは嘆いても仕方ありません。今年は見れたことに感謝です。

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NikonDf + Tokina AF 19-35mm F3.5-4.5 JPEG出し後 圧縮

3500円で入手したTokina 19-35mm を持ち歩いているとフレアやゴーストの写り込みも懐かしく、楽しくなってきます。逆光撮影に本来あって当たり前のこれらが、コーティングの技術進歩により抑えられている現代のレンズの方が、実は不思議な事なのかもしれません。

 

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NikonDf + Tokina AF 19-35mm F3.5-4.5 JPEG出し後 圧縮

因みに亀戸天神社がカメラ台を置く、お薦め撮影スポットはこのアングルだそうです。

 

 

広角単焦点の画質が良いのは当たり前ですが、個人的には、同じ画角で超広角の写真を続けられると3枚で飽きると思っているので、超広角域も守備範囲のズームレンズは本当にありがたいです。

楽しさに味を占めて、もう少し基本設計が良いレンズを召喚してしまいそうです。

 

 

 

筆者には、90年代前半から仕事として写真のレタッチをする環境が整っていた身内がいたので忘れていましたが、このレンズが出た頃はまだ一眼レフといったらフィルムカメラ

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Macintosh Quadra 650  出典:Wikipedia

レタッチ環境といっても、Power MacG3以前のPCでは処理速度が遅いため、読み込み、書き出し、全ての工程に長い待ち時間が要求される、とても根気のいる作業でした。

写真の取り込みも、市販のスキャナーの精度が低過ぎて、ネガをポジに起こしてから出力センターに出向いてデータ化してもらわなくてはならず、今では考えられないような手順を踏まなくてはなりませんでした。

 

このTokina AF 19-35mm F3.5-4.5は、やっとプロが乗り買えることのできる常識的な値段で、デジタル一眼レフ発売された頃に発売されたレンズなのです。

写真はフィルムで撮ってプリントに出す時代。この画質では評価されなかったのは、ある意味当然だったのかもしれません。

 

しかし、現在には15年前と比べても飛躍的に向上した、RAW現像やレタッチのソフトがあります。フィルム時代に安物の烙印を捺されたレンズも日常使いでは十二分に役に立ってくれます。

 

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NikonDf +Tokina AF235 Ⅱ  35mm 1/2000秒 f/4.5 ISO400 (*1) JPEG出し後 圧縮

 

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NikonDf +Tokina AF235 Ⅱ  20mm 1/500秒 f/6.3 ISO200 JPEG出し後 圧縮

 

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NikonDf +Tokina AF235 Ⅱ  20mm 1/250秒 f/6.3 ISO200 JPEG出し後 圧縮

 

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NikonDf +Tokina AF235 Ⅱ  20mm 1/1000秒 f/6.3 ISO200 JPEG出し後 圧縮

 

超広角レンズは高いからと手を出さずにおかず、安物でも画角を経験してみるのは非常に有用だと思います。何故なら、超広角でなくては撮れない写真や、思いつかない画角などが沢山あるからです。

 

市販されているカメラ本体に付属しているダブルズームレンズキットでカバーされているのは概ね28mmから400mm(35mmフィルム換算)。大抵の写真はこの範囲がカバーされていれば撮れるのですが、個人的には、写真の楽しみを倍増させるのは寧ろ、この領域外の画角だと思います。

 

キットレンズから一歩踏み出して、超広角で撮られた建物や、超望遠で撮られた戦闘機や野鳥…そんなものを撮りだした時に、凄く写真という趣味に浸っている実感が得られるような気がするんです。

 

 

二足三文の投資で手に入れられる、超広角域も撮れるズームレンズ…個人的には有りだと思います。

 

 

 

 

*1…この場所は留まっての撮影が禁止なので、予めマニュアルモードで設定だけ決めて歩きながらほぼノールックで撮影しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゆるクラ△用に「小さめで軽い広角ズームが欲しい!」というわけでTokina AF 19-35mm F3.5-4.5を買ってみる。

 

この記事は4/10に記事を書き上げ、写真の掲載ができずに寝かせてあったものです。

 

前回、棒ノ峰白谷沢沢登りをしていて思ったことがひとつ。

それはAF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VRが太過ぎてハクバのホルスターに嵌らない!」という事です。

口径がギリギリ過ぎて一回り大振りなレンズフードが引っ掛かってしまうので、固定するためには、ホルスターの輪っかを作っている部分の留め具を毎回着け外ししないとならなかったのです。

 

正直、望遠域は滅多に使わないので広角に特化した小振りなレンズが欲しいと考えて探してみました。それで入手したのがこちら!

 

Tokina AF 19-35mm F3.5-4.5です。

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2000年頃に4万円程度で売り出されていた安物レンズで3500円で入手しました。勿論、当時のレンズですから手振れ補正など装備していませんし、コーティングも、ひと世代ふた世代前の代物。

写りの評判など殆ど聞いた事がない、どちらかと言えば超広角は欲しいけどお金に余裕が無い人が妥協して選ぶようなレンズですが、果たしてどうなのでしょうか?

 

確かにズームリングはトルク感ゼロのスッカスカで噂に違わぬ安普請です。その辺りのパーツでコストダウンが図られている事が撮る前から判ります。

ですが、写りが安っぽいか?使い物にならないか?は皆さんのご判断にお任せしたいと思います。

 

レビューとして、広角時の四隅の解像がどうだとか、周辺減光がどうだとか、逆光耐性がどうだとか書くのは簡単です。

どんなに高級な機材だとしてもケチをつけようと思えば、幾らでも重箱の隅を突くように難癖をつけられます。ましてや20年前に4万円しない値段で発売されていた超広角オートフォーカスレンズです。

 

なので今回は余計な注釈は書かず、早春の御岳山ロックガーデンで撮ってきた写真等をメインに、JPEG出しして無料版のLightroomで簡易的に調整しブログ用に3分の1程度のデータ量に圧縮した画像拙い作例集として記事に纏めます。

フレアやゴーストが思いっきり出ているものも、ゆるクラ△や街歩きのメモリーとして載せておきます。全て緊急事態宣言発令前に撮影したものになります。

 

 

御岳山

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東京スカイツリー

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上野駅

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さて、安物広角ズームの Tokina AF 19-35mm F3.5-4.5で撮られた写真を見て、皆さんはどう思われたでしょうか?

 

やっぱり高い機材、高性能な機材を揃えなければ、写真は撮れない、撮りに行く価値はないと思われますか?